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プリンターの定額サービスを提供 中小企業の導入を見込む――キヤノンとキヤノンマーケティングジャパン

2018/12/20 12:00

週刊BCN 2018年12月17日vol.1756掲載

 キヤノンは、A3ビジネスインクジェット複合機「WG7350F/WG7350FM」を12月下旬に発売し、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)を通じて提供する。キヤノンMJは新製品を月額の固定料金で利用できる定額プランサービスも提供する。

「WG7350F/WG7350FM」

 オフィス向けプリンターの月額定額制サービスは、エプソンが「エプソンのスマートチャージ」として2014年8月から提供している。スマートチャージは月々の定額費に機器の使用料、規定枚数までのインク、メンテナンスボックス費用、保守サービスなどが含まれている。

 キヤノンMJが提供するサービスも同様で、機器の使用料、3200枚までのインク料を含む。なお、規定の印刷枚数を超えた場合は1枚当たりモノクロで1.5円、カラーで5円がかかる。セキュリティー機能も併せて提供し、月額料金はクラウドストレージとクライアントセキュリティーをセットで提供する「HOME type-S2+ESET for WG7350FM」が1万3000円、ネットワークセキュリティーとIT運用支援をセットで提供する「HOME type-R for WG7350FM」が1万8000円。契約期間は5年で、中途解約の場合は解約金が発生する。なお、保守サービスは別契約。

 キヤノンMJは、導入時に設置費用などを支払うだけで済み、投資余力がない中小企業の導入を見込んでいる。また同社調べによると、A3プリンターの印刷枚数は月平均で約3000枚だという。平均を上回る3200枚に規定枚数を設定したことで「気兼ねなく印刷できる。印刷ボリュームのアップにつなげたい」(鈴木淳史・プリンティング企画本部コーポレートMFP企画部コーポレートMFP商品企画第一課課長代理)という。

 ビジネスモデルとしてはリース会社とリセラーの3社で顧客に提案・提供し、リセラーに対しては販売手数料を支払う仕組みになるという。

 定額プランサービスの対象となる新製品の「WG7350F/WG7350FM」は、新開発の「FINEラインヘッド」を搭載し、最速80枚/分(A4・普通紙)の高速印刷と、両面同時読み取りADF(自動原稿送り装置)搭載による最速65ページ/分(A4横・両面)の高速スキャンを実現した。(山下彰子)
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外部リンク

キヤノンマーケティングジャパン=http://canon.jp/