少し前までのパソコンは、容量そのものが小さくて、私のようにきわめて限られた使い方しかしていないような者でも、時々はパソコンの中を整理しなければならなかった。ところがいつの間にか、容量は飛躍的に大きくなった。今となっては、高価なハードディスクなんか外付けして、何をするわけでもなく、ただ中を「整理」しているだけで何時間でも過ごしていた人のいた時代が嘘のようである。

 だが、容量が大きくなったからといって、すべてが便利になったとは言い切れない。エラーチェックにも時間がかかるし、コピーも大変だ。それに、である。

 不要なソフトが入りすぎている!

 一体、私のパソコンは購入時点で、どの程度のソフトを飲み込んでいるのだろうか。50? 100?まるで『千と千尋の神隠し』に出てくる「顔なし」のようではないか。

 現在使用中のものよりも3台ほど前のパソコンを使っていたとき、そんな不要なソフトなんか、簡単に捨てちゃえ、とばかり、ぽんぽんと削除しまくったことがあった。すると、すぐに何だか妙なことになった。

 「最初から組み込まれているものは、勝手に削除したらまずいんだよ! ちゃんと順番通りにアンインストールしたって、システムに影響して変になっちゃうことがあるんだから」

 パソコンに詳しい友人に、こっぴどく叱られた。私は、ぽかん、であった。なぜ? 要りもしないのに勝手に組み込んでおいて、取り除こうとすると本体に迷惑をかけるなんて、居候の最後っ屁よりも始末が悪い。どうして、そんな必要があるのだろうか。「役には立たないと思うけど、でも捨てられたくない」悪あがきとしか思えない。

 私は、無駄なソフトなんか入れておいて欲しくない。丈夫ですっきりシンプルが好きなのだ。人もパソコンも、わざわざ難しくしているような、そういうのは、どうも苦手である。