北斗七星

北斗七星 2003年1月6日付 Vol.972

2003/01/06 15:38

週刊BCN 2003年01月06日vol.972掲載

 2003年が明けた。果たして今年の景気はどうかというと、あまり明るい話題は聞こえてこない。ただ、IT革命はかつての産業革命に匹敵する大きなうねりであり、IT産業界はそれを主導していくポジョンにいるということに変わりはない。

 革命の規模が大きければ大きいほど、抵抗勢力も存在するし、揺り戻しもある。多分、デフレから抜け出せないというのは、中国の存在と共に、IT革命進行の中で避けては通れない道なのだろうと思う。IT産業はデフレの仕掛け人であり、業界そのものも非常に強いデフレ圧力にさらされているということなのだろう。

 その中で、生き残った企業が新しい時代のリーダーになる、ということは見えているが、その生き残り策自体が難しいことも確かであろう。しかし、窮すれば通ずというではないか。本当に窮したとき、それを打開する知恵が生まれるということであろう。

 もちろん、そのための努力をしない限り、生き残りの方策は生まれない。努力した企業とそうでない企業の格差が生まれるのは、こうした不況期だというのは、過去の経験則から明らかである。

 革命の進行途上にあるIT産業にあっては、知恵の絞りどころは無限にあるのではないか。消滅していく産業ではなく、これから興隆していく産業の中にいるのである。努力すれば展望は開ける。このことだけは古今東西普遍の真実であることを信じよう。
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