▼今年もゴールデンウィークがやってきた。あいにく、今年は祝日の配列が悪く、まとまった休みが取れないとの声もちらほら聞くが、ともあれ国内の観光地やレジャー施設は家族連れで賑わうに違いない。悩ましいのは海外への脱出組だろう。新型肺炎、SARSの感染者が依然増えており、中国や東南アジアへの渡航を控える動きも一段と目立ってきた。中国当局が北京市内の感染者数に関し迅速な情報開示を怠ったことも、渡航者の恐怖感を煽ることになりそうだ。

▼情報開示の不手際は、何も日本の役所のお家芸だけではなかったようだ。狂牛病騒動は記憶に新しいところだが、いったん与えてしまった不信感は、そう簡単には拭えない。ゴールデンウィーク前の大手に始まり、今年もIT各社の決算発表が休み明けから本格化するが、日頃、IR重視の姿勢を強調している割には、肝心の情報となると「手元に資料がない」、「その情報は開示していない」と急に口が重くなる企業も少なくない。ぜひ積極姿勢で臨んでもらいたい。

▼今回の決算発表では、SARSやイラク戦争が今期の業績に与える影響に質問が集まることは間違いない。とりわけ、SARSは日本企業にとって身近な問題だけに「現在、中国のどこに計何か所の生産拠点があるのか」、「各生産拠点の稼働状況は」、「資材調達で、現在中国にどれだけ依存しているのか」といった質問が飛ぶことが予想される。即座に答えられる用意が必要だろう。財務担当者には休み明けにもう一仕事が待っている。