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“国際標準”を追求

2003/10/06 15:27

週刊BCN 2003年10月06日vol.1009掲載

 ユニバーサルデザインの普及を目指す「国際ユニヴァーサルデザイン協議会」が11月28日に発足する。同協議会を舞台に参加企業が力を合わせ、ユニバーサルデザインに関する研究や共同開発に取り組む。

 参加企業は、9月末の時点で35社。富士通や積水ハウス、松下電器産業、日産自動車など、各業界の大手メーカーが参加する予定だ。まさに、業界を超えた大きなプロジェクトが動き出す。

 名称に「国際」と付けたのは、日本発の国際的なユニバーサルデザインを開発するためでもある。設立準備会の代表を務める山本卓眞・富士通名誉会長は、「政府機関やJIS(日本工業規格)の調査・審議を行うJISC(日本工業標準調査会)、ISO(国際標準化機構)などとの連携を視野に入れる」と話す。同じく代表の戸田一雄・松下電器産業副社長も、「参加企業の共同開発したデザインが国際標準になることが、協議会設立の大きな意義でもある」と強調する。

 「ユニバーサル」という表記が多いなか、あえて「ユニヴァーサル」という名称にした。聞けば、協議会の総裁をお引き受けになる寛仁親王殿下が、「名称の発音も“世界標準”を追求する」という意味で、お付けになったのだそうだ。
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