BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『朝5分! 読むだけで文章力がグッと上がる本』

2012/08/09 15:27

週刊BCN 2012年08月06日vol.1443掲載

 読むだけで文章力がアップする? そんなうまい話はないと思いながらもつい手にとってしまうのが、この類いの本だ。類書が書店に並んでいる。根強い需要があるのだ。誰だって「伝わる文章」を書きたいはずだ。仕事上の報告書やプレゼン資料などはもちろんのこと、プライベートなメールやSNSでも相手の心の琴線にふれる言葉を綴ってみたいと思う。

 著者は『小説新潮』の元編集長。新潮新書の創刊に携わり、ミリオンセラー『国家の品格』(藤原正彦著)も手がけたベテラン編集者だ。それだけに、構成はお手のもの。序章で、「もう時間がない! 今すぐうまい文章を書きたい人へ」とかゆいところに手が届く配慮。1節の“一文一意でシンプルに書く”から7節の“「逆三角形」「三段落構成」で結びをつける”までで、今すぐうまい文章をと願う読者に朝5分1週間で福音をもたらす構成だ。

 第1章の「何を書いてよいかわからず、手が動かない人へ」から始まって、「自分の文章が伝わらず、首をひねっている人へ」「話し言葉のような文章しか書けない人へ」「企画書を書いても、興味を持ってもらえない人へ」「人より魅力ある文章を書きたい人へ」、そして最終第6章の「メールが苦手で、なかなか送信ボタンを押せない人へ」と例文、改善例を示しながら続く。自分にあてはまるところを読めばよい仕掛けだ。

 長年文章を友としてきた著者の真摯な思いが詰まっている。よい文章は生活に張りを与えてくれるというのが、著者の哲学のようだ。(蓼)


『朝5分! 読むだけで文章力がグッと上がる本』
校條 剛 監修 永岡書店 刊(552円+税)
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