著者は、この「Occupy Wall Street」の精神的支柱の一人で、マサチューセッツ工科大学教授の言語学者。その著者の講演やインタビュー記事を集めたのが本書だ。「Occupy Wall Street」は「We are the 99%」をスローガンに掲げる。1%の者が富と支配権を行使し、99%の大衆が貧困と隷属に甘んじているというのである。著者によれば、1%というのは運動のためにわかりやすくした数字で、事実は0.1%という。残り99.9%の人が停滞もしくは衰退するいびつな社会システムのなかにある格差を是正し、民主主義社会を取り戻そう、と本書は主張する。