▼先頃、中国の工場を見学した。繁忙期で土曜出勤はもちろん、日曜日も半数近くの従業員が出てラインを動かす。今の中国ではありふれた日常の光景だ。日本の高度成長期を彷彿とさせる。

▼ふと、日本では「家事は誰がやってたんだろう?育児は?介護は?」と考える。家に帰れば晩ごはんが用意され、温かいお風呂も沸いている。育児も全部お任せ。昭和のサラリーマン家庭の典型図だった。

▼国の推計によれば、向こう10年あまりで国内就労者は800万人規模で減るという。関西経済圏が丸ごと消失するような恐ろしい話だ。一方、特定の誰かに家事介護育児(KKI)を押し付けるのではなく、みんなで分け隔てなく負担すれば就労者の減少速度を緩和できるとも。

▼育児をしながら在宅で勤務。田舎で両親の介護、相続した田畑を耕しながらのリモートワーク。残業をなくした時間で買い物、洗濯、掃除をこなす。これを支える仕組みとしてVDIやRPA、AI、ネットワーク、セキュリティなどのニーズが高まる。「働き方改革」「女性活躍推進」「地方創生」……社会の変革はITビジネスの一大商機でもある。(寶)