▼壱万円札を出して、五千円ちょっとのお釣りの予定が、小銭のみを手渡された。「あれ、壱万円札を出しましたよ」と言ったが、「いや、五千円札です」との返事。酔って見間違えたと思い、諦めて店を出ようとしたら「あ、壱万円札でした!」と店員。無事に五千円札を受け取ることができた。

▼年末で小さな焼き鳥店は大混雑。店員も大忙し。お釣りで渡そうとした五千円札を、途中で別の客に声をかけられたためか、お代として受け取ったものと思い込んだらしい。手から離れた壱万円札は、自分のものと主張するすべがない。店員が気付いてくれて本当によかった。

▼時代がキャッシュレスに向かっている。スマートフォンを使うQRコード決済サービスにより、クレジットカードすら持ち運ぶ必要がなくなりそうだ。現金主義の焼き鳥店にも、いずれキャッシュレスの波が襲ってくる。あらゆる分野でIT市場が拡大していく。

▼消費増税時の景気対策を理由に、国はキャッシュレス化を推進する方針だ。脱税防止も期待できるため、願ったりかなったりだろう。二千円札の投入で景気を刺激した時代が、今ではとても懐かしい。(風)