今日は何の日

<今日は何の日>8月22日『金シャチの日』

2022/08/22 09:00

週刊BCN 2022年08月22日vol.1935掲載

しゃちはシャチじゃない

 金のしゃちほこの「しゃち」とは空想上の生き物で、水族館で展示されている哺乳類の「シャチ」とはまた別の生き物だ。魚に似た姿をしているが、頭は虎のような特徴を持つ。胴体からヒレにかけて反り、尾は天を向く。この姿が「鉾」のように見えるので「しゃちほこ」と呼ぶらしい。

 金のしゃちほこは1612年に名古屋城の天守が竣工した段階から存在するが、第二次大戦中に消失したため、現在のしゃちほこは、戦後の天守再建に合わせて復元されたものである。建造当時は一対で215キロの純金が使われたとされているが、復元物は88キロと大きく減った。とはいえ、黄金に輝く姿は今でも、尾張徳川家の威光を十分に伝えてくれる。

 しゃちほこなど、屋根最上部にある両端を反り上げた飾りは「鴟尾(しび)」と呼ばれ、飛鳥時代に大陸から日本に伝来したとされる。鴟尾には火除けのまじないの意味があるそうだが、しゃちほこにも、火災に見舞われた際に水を噴き出して消火するという言い伝えがある。それにちなんでいるかは定かではないが、名古屋市消防局は1994年から、しゃちを模した「ケッシィ」をマスコットキャラクターに採用している。(留)
 


由来
名古屋の象徴である「金のしゃちほこ」をさらに広める目的で制定。名古屋市の市章が〇の中に八の字を書いた「まるはち」であることと、名古屋城の天守に載る 2尾のしゃちほこが数字の「2」に似ていることから。
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