日本の店長

<日本の店長>第19回 ヤマダ電機 テックランド東京本店 茂木弘 東京本店店長

2003/05/19 18:45

週刊BCN 2003年05月19日vol.990掲載

 ヤマダ電機のテックランド東京本店は、2003年5月末に売り場のリニューアルを図る。パソコンおよび関連機器の売り場である3階部分のレイアウトを全面的に変更し、提案型の売り場作りにすることでパソコンおよび関連機器の販売を強化する。家電機器を販売する2階部分では、売り場中央にCDやDVD、ゲームなどのソフトコーナーを新設。従業員は、従来の86人体制から20人追加の106人体制とする。

提案型の売り場に

 茂木弘・上席理事・営業本部コア店舗統括部責任者兼東京本店店長は、「売り場は生き物。常に新鮮な売り場にしなければならない。とくにパソコンや関連機器は、それぞれのコーナーを関連づけ、売り場全体で提案することが重要だ」と語る。3階部分の入り口付近には、ネットワーク関連機器コーナーを設置し、現状の1.5倍に拡充。無線LANをはじめ、PDA(携帯情報端末)や携帯電話といったモバイル機器などを置き、ネットワークを切り口に提案型の接客を徹底していく。また、ホワイトボックスや組立用PCパーツなどの品揃えも強化。自作パソコンコーナーを強化することで新規顧客層の増加につなげる。

 ヤマダ電機では、競合店舗が販売している価格よりも低価格もしくは多くのポイントを還元する制度を採用している。「競合店舗がある地域に調査要員が常駐し、ポイントや価格などの情報を携帯電話で常時やり取りしている」と、競合店舗の価格をつかむためには鮮度、正確性を重視した活動を展開している。

 パソコンの接客を行う際に「ご要望シート」を4月から採用した。用紙に顧客が希望するパソコンのタイプや使用状況、必要・不要な機能を書き込むというものだ。顧客が購入しなかった場合でも、接客の際に書き込んだ用紙を渡すことで次回の来店につなげる。これにより、「接客時間が従来の約1割に減少した」と自信をみせる。同店舗の来店者数は、平日がビジネスマンを中心に2000人、休日は家族連れで4000人を超える。レジ通過数は「来店者の2分の1以上」という。昨年度の売上高は110億円以上の見通しで、前年度の107%以上で推移した。今年度の売上高は120億円を予定。
  • 1