その他
ついに新iMac登場 販売店の救世主になるか
2002/01/14 21:12
週刊BCN 2002年01月14日vol.924掲載
アップルコンピュータが、iMacのフルモデルチェンジを行った。1998年に初代iMacを発売以来、3年ぶりのフルモデルチェンジ。原田永幸社長は、「第2フェーズのiMacで新たなモーメントをつくりたい」と、iMac旋風の再来を仕掛ける考えだ。年末商戦では、起爆剤と見られていたウィンドウズXPが需要拡大に貢献しなかっただけに、パソコンショップでは藁にもすがる思いで、iMacの動きに期待を寄せている。新iMacは停滞するパソコン市場のカンフル剤になるのか。(大河原克行●取材/文)
デジタルハブソリューションの中核に
●斬新なデザインと省スペース
開催前から「驚くような内容が発表される」との事前告知が行われたサンフランシスコのマックワールドエキスポ。日本時間の8日未明に行われた米アップルコンピュータのスティーブ・ジョブズCEOの基調講演を受けて、日本法人は同日、都内でその内容の補足会見を開くという従来には見られない体制をとった。同社がこの発表に力を注いでいたことがわかる。
その基調講演で明らかになったのが新iMacだ。電気スタンドを思わせる斬新なデザインと省スペース性を実現した同製品は、液晶モニタの採用、G4プロセッサの搭載、DVD書き込みを実現するスーパードライブの搭載という、マックユーザーからの要望を具体的な形にした。「3年間の長きにわたり人気を博してきたiMacだが、当初の勢いはすでになくなっている。今回の新iMacで新たなモーメントをつくりたい」と原田社長はコメントする。
今回の新iMacの発表とともにiBookの新製品も発表され、同時に、すべての製品でマックOS Xをデフォルトの起動用オペレーティングシステムとした。「アップルは、マックをデジタルハブソリューションを実現する製品としている。今回の発表によって、その中核をマックOS Xと位置づけた」(マーケティング本部・大宮哲夫本部長)わけだ。
●ウィンテルユーザー狙う
iMacのマーケティング戦略では、新たな販売拠点へのサポート強化を掲げた。具体的にはビックピーカン有楽町、ソフマップ有楽町、ヨドバシカメラ梅田の3店舗を中核としたコンシューマ向けのアピール展開。これら販売店では1月下旬の正式発売を前に、1月8日からデモ機が展示されている。
秋葉原、日本橋の販売店ではなく、有楽町、梅田にターゲットを絞ったことが特筆できよう。昨年来、原田社長は、「マックの主要顧客が集まる場所は、マニアばかりが集まる電気街ではない」と断言している。
その一方で、ウィンテルユーザーの取り込みにも力を注ぐ。
「ウィンドウズユーザーを調査した結果、マックにはマイクロソフトオフィスやエクスプローラ、アウトルックがないと思っていたユーザーが大半。これがマックの販売機会の損失につながっていた。この認知度をあげるだけでも、ウィンテルユーザーが、マックを買い増したり、買い替えるようになるだろう」(原田社長)。
昨年同社では、ウィンドウズ売り場にマックを展示するなどの試みも行ったが、実売価格で10万円を切るウィンドウズ製品が相次いでいたことで、失敗に終わっている。だが、今年はウィンドウズ製品の単価上昇に加え、新iMacという新たな商材を得たことで、改めてこの施策を積極化させる考え。
新iMacによって、新たな手を打ち始めたアップルコンピュータ。次なる起爆剤を求める販売店の救世主になるのか。まずは、1月下旬からの動きが注目される。
アップルコンピュータが、iMacのフルモデルチェンジを行った。1998年に初代iMacを発売以来、3年ぶりのフルモデルチェンジ。原田永幸社長は、「第2フェーズのiMacで新たなモーメントをつくりたい」と、iMac旋風の再来を仕掛ける考えだ。年末商戦では、起爆剤と見られていたウィンドウズXPが需要拡大に貢献しなかっただけに、パソコンショップでは藁にもすがる思いで、iMacの動きに期待を寄せている。新iMacは停滞するパソコン市場のカンフル剤になるのか。(大河原克行●取材/文)
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