その他
OBC ブロードバンドでなにやら元気だ
2002/10/28 21:12
週刊BCN 2002年10月28日vol.963掲載
オービックビジネスコンサルタント(OBC、和田成史社長)は、2003年3月期の中間決算を上方修正した。その要因として、「第3四半期以降に売り上げ貢献を予測していたブロードバンド(BB)対応製品が、第2四半期から引き合いがあった」(和田社長)ことを明らかにした。法人市場でのBB対応製品は、営業所や支社をもつ企業への導入が総務などの事務人員の削減をもたらし、導入コストも従来のフレームリレーによるWANに比べ大幅に低減、さらに通信コストも低減するといった、コスト面でのメリットが大きい。同社では、「不況期だからこそ、企業からの注目が高く、導入が早く進んでいるようだ」として、今後の戦略のひとつにブロードバンドをビジネスの重要な柱と位置づけていく。
中間決算、上方修正へ
OBCの中間決算の当初予測は、売上高52億円、経常利益18億円、純利益9億円だったが、上方修正では売上高60億円、経常利益28億円、純利益14億円と大幅に上回った。
この要因について、和田社長は、「LAN対応製品、BB対応製品、新ERPなどの製品がいずれも好調で、金額、本数ともに前年比70-80%増となった」と説明する。
とくに大きな伸びを見せたのが、BB対応製品。8月1日に、「奉行BroadBand Edition」を発売、商品を紹介する展示会「BB体感フェア」を9月中旬からスタートさせた。
「BB版の本格的な売り上げ増は第3四半期(10-12月)以降になると予測していた」というが、それを上回る早い立ち上がりとなった。
ユーザーは、これまでオフコンを利用してきた大手地銀の関連グループ、大手食品会社の販売グループ、大手建設会社の関連グループなど、規模の大きなユーザーの導入が多い。
そこで同社では、今後さらに、新規の大手ユーザー獲得を加速していく計画だ。
「大手監査法人から、超大企業以外は公開企業クラスでも十分に奉行シリーズで対応できるとお墨付きをもらった」(和田社長)と自信を見せる。
ライセンス数でも、従来に比べて多いユーザーが目立ち、1社で50-60ライセンスを利用するユーザーが多い。最大では170ライセンスを導入した例もある。
同社では、法人向けBB市場について、①今春に個人ユーザー向けBBが大きく注目されたことで、企業ユーザーもBBをビジネスに生かすことを想定し始めた、②BB版導入が企業の収益改善につながる点が評価されはじめた――などをあげる。
BB対応製品導入によってもたらされる収益改善としては、第一に事務人員削減があげられる。
従来、支社、営業所には、本社とは別に総務や経理などを担当する人員を置くケースが多かった。しかし、コスト削減を目的にこれらの人員を削除し、事務処理は本社に集中させる傾向が出てきている。
BB版では支社、営業所と本社をVPNで接続。支社、営業所では入力だけを行い、事務人員削減が可能となる。OBC自身も23人の事務スタッフを削減した。
これまでブロードバンドは、個人ユーザーの利用が中心で、企業での活用については後手にまわってきた。しかも本格的な企業需要が立ち上がるのは、IPv6からという指摘もあるように、企業でのブロードバンド需要が活性化するには、まだ時間がかかるとされてきた。
しかし、今回のOBCのケースは、既存インフラを活用したブロードバンドであっても、十分にビジネスとなることを証明することになった。
オービックビジネスコンサルタント(OBC、和田成史社長)は、2003年3月期の中間決算を上方修正した。その要因として、「第3四半期以降に売り上げ貢献を予測していたブロードバンド(BB)対応製品が、第2四半期から引き合いがあった」(和田社長)ことを明らかにした。法人市場でのBB対応製品は、営業所や支社をもつ企業への導入が総務などの事務人員の削減をもたらし、導入コストも従来のフレームリレーによるWANに比べ大幅に低減、さらに通信コストも低減するといった、コスト面でのメリットが大きい。同社では、「不況期だからこそ、企業からの注目が高く、導入が早く進んでいるようだ」として、今後の戦略のひとつにブロードバンドをビジネスの重要な柱と位置づけていく。
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