Microsoftのプラットフォーム製品が全面的に刷新された。「Windows Server 2012」「Windows 8」などの新しいプラットフォーム製品は、1990年代中頃からおよそ20年余り続いてきた「クライアント/サーバー型」の機能は残しつつも、「クラウド/スマートデバイス型」への対応を大幅に強化したもので、ビジネス領域を押し広げる役割を担う製品群といえる。
ITホールディングスグループのインテックでマーケティングを担当する小川圭一参事は、「Windows Server 2012は、パブリッククラウドサービスのWindows Azureで鍛えられたクラウドのノウハウを貪欲に取り込んである」と高く評価する。そして、このクラウドに対応するのがWindows 8であり、タッチパネルモジュールを生かした新しいUI(ユーザーインターフェース)を搭載するといったスマートデバイス対応を目玉機能に位置づけている。
Windows Server 2012は、Windows Azureで全面的に採用されている仮想サーバーを効率的に運用する機能開発に重点を置いてある。従来は機能不足を補うために他社製の仮想化専用ソフトを別途購入しなければならないことも少なくなかったが、このコストや手間も省け、中堅・中小規模のユーザーでも仮想サーバーの恩恵を手軽に享受できる。サーバーの集積度を高め、コストをかけなくてもサーバー側の処理容量を増やせる分、端末側は文字通りスマートにすることが可能で、「ファットデバイス」から「スマートデバイス」への移行を後押しする構図ができあがる。
同じWindows Server 2012やWindows 8を売るにしても、ただ漫然と従来の客先設置方式のクライアント/サーバー型で売るのと、自社のクラウドサービスと組み合わせてクラウド/スマートデバイス型を積極的に提案するのとでは、新規顧客の開拓や収益力、中堅・中小企業市場でのシェアに大きな差が出てくる可能性が高い。(安藤章司)
Microsoftのプラットフォーム製品が全面的に刷新された。「Windows Server 2012」「Windows 8」などの新しいプラットフォーム製品は、1990年代中頃からおよそ20年余り続いてきた「クライアント/サーバー型」の機能は残しつつも、「クラウド/スマートデバイス型」への対応を大幅に強化したもので、ビジネス領域を押し広げる役割を担う製品群といえる。