Eコマース事業を展開するシー・コネクト。プリンタの互換インクを扱う通販サイト「インク革命.COM」や女性用布ナプキンの専門サイト「nunonaの布ナプキン」などで急成長しているベンチャー企業だ。対面販売ではないEコマースは、商品を理解していない利用者への販売が難しい。そこで、シー・コネクトは問い合わせ対応などに注力することで、利用者の不安解消に努めている。ていねいな対応は利用者に好評だが、Eコマースの強みを生かすには、問い合わせ対応の効率化が欠かせない。
【今回の事例内容】
<導入企業>シー・コネクトEコマース市場を軸に事業展開しているベンチャー企業。主なサイトとして「インク革命.COM」「nunonaの布ナプキン」「COLORS」などがある
<決断した人>佐藤正大
業務企画部部長
現場のニーズに耳を傾け、パッケージシステムの検討から導入までを担当した
<課題>IPフォンが、もともとコールセンター向けではないため、現場のニーズに合わない部分があった
<対策>コールセンターで必要な機能に絞っていることで、低コストを実現しているプロディライトのIPフォン「labbitPhone」を採用。同時に、プロディライトのコールセンター向けシステム「ListNavigator.」も導入した
<効果>顧客の履歴が簡単に確認できるため、次の注文時期を予想して電話をかけるなどの対応が可能になった
<今回の事例から学ぶポイント>現場のニーズに絞ったパッケージシステムを検討していくなかで、別のニーズを満たすパッケージシステムに出会うことがある
不満をビジネスチャンスに
シー・コネクトは、商品企画から販売までを担うEコマースビジネスを展開しているベンチャー企業である。Eコマースサイトの企画、制作、運営はもちろん、システム開発、デザイン設計、ロジスティクス、カスタマサポート、SEO、プロモーション、バイヤーに至るまで、徹底的に内製化にこだわって事業を展開している。
同社の主力サイトである「インク革命.COM」は、プリンタの互換インクを扱う通販サイト。プリンタ印刷のランニングコストを50~80%削減できる価格設定と、365日の当日配送で利用者から高い評価を得ている。「プリンタ関連は、もともとある市場だが、不満をもっている利用者が多い。そうした不満があるところに、当社の役割がある」と、シー・コネクトの佐藤正大・業務企画部部長は戦略を語る。
狙いは当たり、事業は順調に成長しているが、成功のポイントは価格だけではない。多くの利用者に支持されるのは、ていねいな問い合わせ対応やフォローにある。
「インクがプリンタに適用しているかどうかなど、対面販売と違って、通販サイトでは自分で確認しなければいけない。しかし、それができない人が多く、電話で問い合わせてくる」と佐藤部長。その問い合わせ対応に注力したことに加え、365日の即日発送対応、1年間のインク保証とプリンタ本体保証なども利用者から評価され、多くのリピーターを獲得している。

プリンタの互換インクを扱う通販サイト「インク革命.COM」コンパクトなシステムを模索
シー・コネクトでは当初、コールセンターにおける問い合わせ対応に固定電話を使っていたが、席にいないと電話に出られないなど、何かと効率が悪い。そこで、PCのヘッドセットやスマートフォンのアプリで問い合わせ対応ができるシステムを導入した。ところが、導入から半年ほど経過すると、現場からさまざまな要望が出てくるようになる。
「顧客との会話内容を記録して活用したい、受付業務を効率化したいなど、もっと便利に使いたいという声が現場から出てきた」(佐藤部長)という。
ところが、導入したシステムは、コールセンター向けのものではなかったことから、現場の要望を反映するには大きな修正が伴う。そこで、コールセンター向けシステムを新たに導入することも視野に入れながら、対応を検討した。「インターネットでコールセンター向けのパッケージシステムを選定し、各社にアプローチした。同社が必要としている主な機能は、「電話内容の録音」と、顧客対応中の「モニタリング」の二つ。モニタリングでは、顧客とオペレータのやり取りを、他のオペレータでも聞くことができるようにする機能である。モニタリング機能により、対応に苦慮しているオペレータの手助けが可能になる。
「複数社にパッケージの機能説明をしていただいたが、当社にとっては機能が多すぎて、価格も高かった。そのなかで、必要とする機能がありながら、価格も魅力だったのが、プロディライトのIPフォン『labbitPhone』だった」と、佐藤部長はシステムの検討経緯を語る。現場で試用したところ評価も高く、導入を決意した。また、labbitPhoneの検討時に紹介を受けた、プロディライトのコールセンター向けシステム「ListNavigator.」も現場にマッチすると考え、あわせて導入した。
より細やかな顧客対応へ
パッケージシステムを検討したのは、今年の8月。翌9月には本番稼働へとこぎつけた。ListNavigator.では、ウェブで受け付けた注文を管理。注文内容を統計データとして活用したり、新規顧客の場合には電話で感謝の気持ちを伝える「サンキューテレフォン」用のデータとして活用したりしている。また、履歴が簡単に確認できることから、次に注文する時期を予測し、顧客に連絡するといった対応もしているという。
今後について佐藤部長は、「もっと多くの情報をListNavigator.に寄せて、より細やかな顧客対応をしたいと考えている。コールセンターのシステム化は、まだ始まったばかり。いろいろな活用方法を模索したい。プロディライトは、私どもの要望に対して柔軟に対応してくれるので、今後も期待したい」と将来の展開も考えている。(畔上文昭)