IoTプラットフォームをリリース

 東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G、大澤正典社長)が、製造業におけるデジタルトランスフォーメーションの裾野拡大に挑んでいる。同社は11月8日、製造現場のさまざまな情報をデジタルデータとして活用するIoTソリューション群「mcframe SIGNAL CHAIN」に、「IoTプラットフォーム機能」を追加。市場開拓を加速させたい考えだ。(本多和幸)

 mcframe SIGNAL CHAINの従来の製品ラインアップは、「明日からでも開始可能な簡単IoTソリューション」と銘打って展開している「稼働モニタリング」と「設備メンテナンス」の二種類のみだった。これらは、パッケージ化された業務アプリケーションの一種であり、文字通り、稼働モニタリングは製造設備の稼働状況のデータを自動的に取得して記録、モニタリング、分析できるシステム。設備メンテナンスは、日常点検をはじめとする設備保全業務全般を支援するシステムだ。

 もう少し具体的にみると、製造設備などの機械には稼働状況を表示する信号灯がついていることが多いが、設備メンテナンスでは、これを利用する。パトライト社製の信号灯は、同社の「エアグリッド」という製品とセットで使うことで、信号灯の情報を無線で送信するワイヤレス・データ通信システムを構築することができる。このエアグリッドの技術により設備の稼働状況のデータをクラウドに自動で貯めていき、稼働状況の可視化、分析などを行う。一方、設備メンテナンスは、設備ごとに定められた点検項目の点検実績をタブレット端末で入力、収集し、そのデータを分析して設備保全業務を最適化していく。

 今回、新たにリリースしたIoTプラットフォームは、「製造・設備データの収集、整理・集計、管理・連携、表示を担う」機能であり、製造現場のより広範囲なデジタル化を実現するものだという。

 IoTプラットフォームの機能は、「Edge」「Data Store」「Quick Viewer」の三つに大別できる。Edgeは、パトライト製の信号灯だけでなく、さまざまな情報源からデータを収集し、統一された形式にデータを整形する機能。Data Storeは、文字通りEdgeで整形されたデータを溜めておく機能を担う。NoSQLデータベースを採用しており、マスタを自動作成し、マスタ設定を省略できるほか、非定型データにも対応するという。Quick Viewerは、Data Storeに溜まった人、モノ、設備などのデータを時系列に配置して可視化する。

 IoTプラットフォームを含むmcframe SIGNAL CHAINのソリューション群は、AWS上でも利用できる。クラウド環境でスモールスタートを可能にすることで、中小規模の製造業を含むより幅広い顧客層に、IoTの世界を広げていきたい考えだ。
 
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志村健二
ソリューション事業本部
IoTエンジニアリング本部
本部長

 B-EN-Gの志村健二・ソリューション事業本部IoTエンジニアリング本部本部長は、「B-EN-Gは、もともとプラントエンジニアリング会社の東洋エンジニアリングにルーツをもち、FAやCIMをビジネスの起源としている。その後、ITのエリアで基幹業務アプリケーションでも自社製品の開発、グローバル製品の導入などで幅広いノウハウを蓄えてきた。その両方のノウハウをもっているため、ものづくりのデジタライゼーションを網羅的に支援できる」と話し、mcframe SIGNAL CHAINをそのコアソリューションとして拡販していく意向を示している。