日本ヒューレット・パッカード(HPE、吉田仁志社長)は7月30日、基幹システム用ストレージの新シリーズ「HPE Primera(プライメエラ)」を国内市場向けに発表した。新開発のハードウェアとOSに加え、機械学習を用いた予測分析機能を統合することで、「100%の可用性保証」を実現した。全モデルがオールフラッシュで、最小構成価格は税別2039万円。8月8日に販売を開始する。

 これまでHPEは基幹業務用ストレージとして、2010年に買収した3PARの製品を主に提供してきたが、Primeraでは3PARのASICやストレージOSを進化させ、さらに17年に買収したニンブルストレージの機械学習技術や運用機能を統合した。全ノードが常時アクティブ動作する新アーキテクチャーにより、大規模並列処理時の性能とハードウェアの利用効率を高めたほか、ストレージ機能の提供をOSのカーネル空間からユーザー空間に移したことで、運用の中断なしにメンテナンス可能な設計となり、100%の可用性を実現した。
 
「HPE Primera」の4ノード製品

 従来、同社のストレージで可用性100%をうたうのは、無停止サーバーなどに組み合わせられる最上位シリーズの「HPE XP7」だけで、しかも追加の有償契約が必要だった。Primeraでは、Proactive Care以上の保守契約と、機械学習クラウド「InfoSight」への接続・データ送信が必要といった条件はあるものの、可用性100%の保証自体には追加の支払いは不要。もし100%に満たなかった場合、将来の製品購入・アップグレードに利用できるクレジットを提供する。また、クラウドから隔離されたデータセンターで運用する場合、100%保証の対象からは外れるが、学習データを定期的にアップデートすることで、機械学習により障害などの予測が可能となっている。

 ミッドレンジ以上のミッションクリティカル用途という点で、3PARとターゲット市場は重複するが、3PARにはより細かな物理設計が可能といった特徴があるため、今後もPrimeraと併売する。Primeraは運用・管理機能に関してはニンブルストレージの特徴を取り入れており、物理設計なしですぐに運用できるシンプルさをメリットとして訴求している。
 
加藤茂樹
カテゴリーマネージャー

 HPEで製品担当者を務めるハイブリッドIT製品統括本部の加藤茂樹カテゴリーマネージャーは、従来のストレージ製品は可用性とシンプルさのどちらかを二者択一で選ばなければならなかったが、Primeraはそれらを両立する初の製品とアピール。「これからのミッションクリティカルの新常識になってほしい」と話した。(日高 彰)