キヤノンシステムアンドサポート(キヤノンS&S)は、中小企業のIT基盤を遠隔で運用支援するサービス「まかせてIT」シリーズの拡充に力を入れる。コンタクトセンターからパソコン操作の指導や、データのバックアップ、情報漏えい対策、統合脅威管理(UTM)アプライアンスの運用支援を提供。リモートワークが浸透していくなかで、「端末やデータ保護、情報セキュリティの運用管理が中小企業ユーザーの大きな負担となっており需要が見込める」(石井雄太・ITソリューション推進部部長)と見ている。
石井雄太 部長
まかせてITは今年2月にスタートし、順次サービスメニューを拡充してきた。この8月には米フォーティネットのUTM「FortiGate」と韓国サブゲートの不正検知(EDR)「SubGate」を組み合わせたセキュリティ運用支援メニューを新たに追加している。
UTMの内側に入り込んでしまった脅威についてもSubGateによって即座に検知し、キヤノンS&Sのコンタクトセンターから遠隔で対処支援を行う。自宅などで仕事をする機会が増えるなか、「オフィスの外でウイルスに感染し、そのまま社内に持ってきてしまうケースが増えている事態に対処する」(石井部長)。同サービスは、FortiGateとSubGateのアプライアンス価格を含めて端末数50台、5年間の契約で税別260万円から。年内に200社からの受注を目指す。
データバックアップは米バラクーダネットワークスのアプライアンス、情報漏えい対策はSkyのSKYSEA Client Viewを採用しており、今後もアプライアンスや各種ツールとキヤノンS&Sのコンタクトセンターの運用支援サービスを組み合わせたサービスメニューを拡充していく。(安藤章司)