「今までなかった商品やサービスを作ること、『無』から『有』を生み出すことが自分の性に合っている」ピースマインドの荻原国啓社長は、落ち着いた、しっかりした口調でこう話す。
オンラインカウンセリングサイト「Peacemind(ピースマインド)」は、悩みやストレスなどのメンタルケア全般から、職場や学校、家庭における問題まで、幅広いカウンセリングを行っている。米国ではメンタルケアが当たり前だが、「日本は精神面をサポートするサービスが少ない。カウンセリングの敷居も高い」と強調する。
ユーザーが抵抗なく相談できるように、インターネットで匿名性が守られるサービスを開始。会員数が4万人を超える規模に成長した。日本で「オンラインカウンセリング」という新しいマーケットをつくり上げた。
会社設立から4年目。
「創業からの3年間は経営者として学ぶことが多く、自分にとって試練の期間だった。今後はその経験を生かして、会社をさらに飛躍させる」現在24歳。「20代はがむしゃらに突っ走り、オンラインメンタルケア市場を確立していく」と意気込む。30代からは、「起業家を目指す人材にインキュベート的なことを行いたい」。インキュベーターの立場で、「無」から「有」を生み出すことが夢だ。
プロフィール
荻原国啓(おぎわら くにひろ) 1977年9月、英国・ロンドン生まれ。98年、慶応義塾大学経済学部在学中に「有限会社ケイツーコーポレーション」を創業。00年、同大学卒業後、ケイツーコーポレーションを株式会社に組織変更。02年1月1日、「株式会社ピースマインド」に社名変更。