「『スキル』をキーワードに、適材適所の人材発掘を支援する」
スキル・ヴィジョンの渡辺和子社長は、ビジネスモデルをこう語る。99年8月の設立。ITエンジニアや医薬・バイオ研究者を対象に、技術力を体系的にグラフィック化したスキルアップ総合支援サービス「スキルマップ」を無料で提供している。登録者数は1万8000人。会社設立は、「もともと独立心が強かった」ことが理由。「起業するなら、グローバル展開したい」と人材を切り口としたビジネスにした。確かに、ほかに類がないビジネスモデルだ。日本初であることに加え、国際特許を申請中である。
「グローバル展開」を裏付けるように、国内150社をはじめ、欧州やアジア地域にも顧客企業を獲得した。日本のIT技術者について、渡辺社長は指摘する。「米国や中国に比べてキャリアアップ志向の技術者が少ない」「優秀な技術者が埋もれてしまっている」渡辺社長は、転職でキャリアを蓄積し、世界に通用するビジネスモデルを考案した。同時に、このビジネスモデルは、「世界に通用する技術者」を育成することにもつながる。
プロフィール
(わたなべ やすこ)1972年11月12日生まれ。95年3月、多摩大学卒業後、ベンチャー企業数社に勤務。約4年間で人材開発や採用の業務に従事。販売促進やテレマーケティングの新規プロジェクト、新規事業の立ち上げ、人事部、システム部の設立に携わる。99年8月にスキル・ヴィジョンを設立。代表取締役社長に就任。