ECなどのアプリケーションをASP形態で提供するリンクマネージの久保田明史社長は、今が自社マネジメントのひとつの分岐点だと感じている。「従業員数が30人を越えて、下手をすると1か月口を聞かない社員も出てくる。社員に対し、きちんと社長としての考えを説明する必要がある」社員に経営理念を説明する機会を初めてもった。15歳の時から、「自分で会社をつくりたいと思っていた」。現在の会社が理想の最終形ではない。
「リンクマネージを従業員数100人、1000人と規模の大きな企業へと成長させたい。ある程度の規模に企業を育てて、あとは人に譲るという考え方もあるが、自分はそうはしたくない。今のビジネスだけでは無理だろうが、新しいビジネスを立ち上げていけば、10年で1000人規模の会社に育てていけるのでは」メイン業務であるECについて、「本当にECには未来はあるんですか、といった否定的な質問を受けることも多い」という。これに対し、自社サイトの「社長のことば」でECサイトへの批判に対し、反論ともいえるコメントを掲載した。「謝った情報がEコマースをやろうとしている企業に伝わるのを是正したかった」という。冷静な印象を払拭する熱い行動派でもある。
プロフィール
(くぼた あきふみ)1965年12月静岡生まれ。89年九州大学経済学部経済工学科卒業。同年神戸製鋼所入社。営業、マーケティングなどに携わる。93年、プレクスター入社。CD-ROMの商品企画から広告宣伝、国内・海外向けマーケティング業務全般に関わる。97年、リンクマネージを設立。