「社名をつける時、検索エンジンで探してもないような新しい名前をつけようと考えた。それがイーレッツという社名。設立から1年3か月、今では検索エンジンにかけると5000件以上ヒットする。ようやく社名を定着させることができた」と、自信を見せる。USB扇風機の「一台扇風」や「涼風一直線」、空気清浄機の「エアフォース・ファン」、超音波加湿器「キリーポッター」…。
笑いを誘う製品名。ユニークな製品コンセプト。「通信とパソコンの隙間を埋める製品を出していく。そんな会社を目指していた」はずだった。「今やお笑いとパソコンの隙間を埋める会社になってしまった」一見ふざけているようなネーミングの裏には、メルコ時代から市場を見てきた鋭い分析力が動いている。
「車のアクセサリー売場には遊び心いっぱいの商品があふれている。これは、市場がある程度成熟すると、遊びの要素をもった商品が求められるようになるから。パソコン市場もようやく遊びを受け入れる土壌ができた」「遊び」という要素がパソコン市場に一石を投じた証だ。「今度は中国のギフトショーを見て探してこようと思っている」
ユニークな製品づくり、さらに磨きがかかりそうだ。
プロフィール
(おくがわ ひろひこ)1961年、名古屋市生まれ。83年、芝浦工業大学通信工学科卒業。同年、ミツトヨ入社。95年メルコ入社。販売促進、福岡営業所所長、海外事業推進等を担当。01年4月、元メルコのメンバー2人でイーレッツ設立。充電一直線、涼風一直線、線上のメリークリスマス、エアフォース・ファンなど、ユニークな製品を送り出す。