「今あるテクノロジーを最大限に生かし、顧客にとって最高の製品を開発する」こう切り出すのは、米エヌビディアでプラットフォーム・ビジネスグループ・プロダクトマネージャーを担当するマイケル・リム氏。同社は、グラフィックチップやメディア、通信用デバイスなどの開発でトップシェアを誇る企業。リム氏は、主力製品であるチップセット「nForce(エヌフォース)」シリーズの開発に携わる。
「顧客にとって最高の製品を開発したいからといって、ニーズをすべて聞き入れれば良いわけではない。例えば、『火星に瞬間で行ける製品を開発してくれ』といわれても無理な話」と笑う。「顧客とのコミュニケーションを多くはかることで課題点を吸い上げ、それを解決する製品を開発することが重要だ」
米エヌビディアに入社したのは00年。「世界クラスのコアロジック製品を開発したい」という意欲からだ。同社が自由に開発できる環境であることも入社のきっかけになったという。同社は、このほど「nForce」シリーズの次世代版「nForce2」ファミリーを開発した。「ここまでパフォーマンスを出し、ディスクリートな処理能力や統合型プロセス能力が優れた製品はほかにない」と自負する。「今後も、世界クラスのコアロジック製品を開発し続けていく」と、闘志は熱い。
プロフィール
1965年、米カリフォルニア州出身。89年、サンフランシスコ州立大学卒業、96年、サンディエゴ大学卒業。製品マーケティング担当として、フィリップス・セミコンダクターに入社。98年、グラフィックチップ会社のS3社で勤務した後、00年に米エヌビディアに入社。プラットフォーム・ビジネスグループ・プロダクトマネージャー担当に就任。チップセット「nForce」シリーズを中心に次世代プラットフォームの開発に携わる。