音声を中心にゲーム感覚で英語が学べたら――6月末に発表された第5回「ThinkQuest@JAPAN2002(主催=ThinkQuest日本プログラム推進委員会)」では、開発者の高校生の一途な思いに導かれた小学生向けウェブ教材「音からはじめる♪初めての英語」(
http://abc-kids.jp)が、最優秀賞を受賞した。発案者の生天目さんは、小学生の頃に学んだ、ある英語教材の「文字と音を結びつけた英語学習法」が忘れられなかった。昨年は1年間の米国留学も経験。「改めて、音から学ぶことの大切さを知った」と、この企画がわいてきス。
このアイディアに飛びついたのが、中学生の頃から簡易プログラム「スクリプト」に興味をもっていた“技術屋”の永岡さんだ。これらに味付けをしたのが本城三紀恵さん(3年生)で、教材内の歌やケーススタディの画像などエンターテインメントを担当。ソフト会社顔負けの“連係プレー”だ。約半年をかけて完成した教材は、マルチメディアコンテンツがふんだんに使われ、市販のソフトと比べても完成度が高い。圧巻は、β版(試用版)を小学校の授業で使ってもらい、操作性などの修正を加えた点。「もっと技術があれば、さらに良い作品ができた」という永岡さんは、福祉関連のIT製品を開発するのが夢。生天目さんも「子供に喜ばれるソフト開発に携わりたい」という。未来のIT業界を盛り上げる存在になって欲しい。
プロフィール
生天目 直哉
(なまため なおや)1985年8月、東京都町田市生まれ。17歳(3年生)。98年3月、神奈川大学附属中学校に入学。01年3月、同附属高校普通科に進学。01年7月ー02年6月、米アリゾナ州の高校に留学趣味はスキー。
(ながおか こうじ)1985年4月、神奈川県横浜市生まれ。18歳(3年生)。98年3月、同中学校に入学。01年3月、同高校普通科に進学。趣味はコンピュータに触れること。