キヤノンのコンシューマ向けカメラ、インクジェットプリンタ、ファクシミリなどの修理を受け付ける東京QRセンターの窓口に立っている。小さいころから、「手先を使った細かい作業が好きだった」と、根っからのメカ好き。将来は機械に携わる仕事をしたいと決めて、真っ直ぐに進んできた。キヤノン販売に入社後、希望がかないカメラ修理の技術を身に付けた。
東京QRセンターでは「全体の2割がデジカメの修理」。製品や修理の内容によっては早ければ30─60分で修理することも可能という。
デジカメは、技術の進歩が速く、買い替え需要も高い。窓口には年配の初心者ユーザーも相談に来るが、「何枚撮ってもお金はかからないからたくさん撮って欲しい」と答えることもあるなど、いろいろなユーザーと触れ合う。修理窓口は、顧客の生の声を聞く場所でもある。
カメラが「機械的に壊れている場合はすぐに分かる」。部品があれば修理できないことはないという。修理の多くは、コンパクトタイプのデジカメが占めている。「コンパクトタイプは構造が簡素」で、経験上「修理は比較的楽な方」と語る。しかし、ICが壊れている場合は見た目では全く分からないため、「直るか直らないかを迅速に見極める」判断力も必要だ。製品が同じでも「機械はすべて同じゃないから楽しい」と、やりがいは大きい。
目標は「技術的に複雑な一眼レフカメラの修理をたくさんこなす」こと。カメラ技術が進歩するほど、修理技術者としても面白味が増してくるようだ。
プロフィール
足立 貴也
(あだち たかや)1978年、大分県出身。99年、国立大分工業高等専門学校電気電子工学科卒業。同年、キヤノン販売入社。カメラ技術センター(現、東日本修理センター)、DC(デジタルカメラ)技術センターを経て、03年10月から、キヤノン販売の修理受付窓口である東京QRセンターで窓口や技術指導など、現場を統括。