アプレッソの主力ソフトウェアであるデータ連携ミドルウェア「DataSpider(データスパイダー)」の開発者であり、同社の初代社長でもある。「エンジニアはトップにあらず」と、開発者であり続けることにこだわり、社長の座は譲った。
振り返れば、小学校4年生の頃。ベーシック言語で「レージング・ゲーム」を自作し、エンジニアの魅力を知る。「あったらいいな!を実現できる」。それが、「エンジニアの特権だ」という。
大学在学中には、野村総合研究所でリサーチャーのアルバイトをした。その時も、「リサーチ業務を自動化しちゃえ」と、プログラムを構築。この自動化システムは、野村総研で実際に利用された。
エンジニアとして、ソフト開発で実績を誇る米国へ乗り込みたくなったのが大学卒業後。入社したサン・マイクロシステムズでは、入社半年で米国へ出向。「自分がトップに立てる」と、研究者が少ないXMLを必死に学び、サン社内では「小野=XML」のお墨付きを得るまでになったという。
「エンジニアのスキルレベルは日本の方が上だ。日本発のソフトを海外へ輸出したい」。米国へ行き、そういう思いが募った。こうした経験の集大成が「データスパイダー」を生み出した。
「コンピュータは、五感すべてを刺激することができる」。離れた場所にいる2人がコンピュータを通じて、「同じ匂いを味わう」…そんな「あったらいいな!」を実現しようと夢を描く。
プロフィール
小野 和俊
(おの かずとし)1976年8月、東京都八王子市生まれ、29歳。99年、慶應義塾大学環境情報学部卒業。同年、サン・マイクロシステムズにシステムエンジニア(SE)として入社。半年後に米サンへ出向。00年10月、アプレッソを設立し、社長に就任。03年3月、社長を退任し、現職。