コンシューマ市場で、バッファローブランドは知名度が高い。パソコンユーザーがネットワーク関連機器を購入する際に必ずといっていいほど選択肢に入れる。同社の無線LANは、BCNランキングの2007年1-12月でシェア54.2%と圧倒的な強さをみせている。
個人ユーザーの間にこれほど行き渡っているバッファロー製品だが、法人市場では様相が一変する。企業内個人の多くがバッファローのユーザーであることが裏目にでているようだ。家庭で使っている製品は企業では通用しないと、法人ユーザーが意識してしまうのかもしれない。しかし、安心して利用できるのは家庭であろうと企業であろうと変わらない。「それを訴えていくのが使命」。最前線で指揮をとる富山強は熱く語る。
富山がリーダーを務めるコーポレート営業部テクニカルサービスグループは、バッファロー製品を導入するメリットを、ユーザー企業に分かりやすく伝えることが使命だ。“テクニカルサービス”と称しているように、ユーザー企業の技術的な問い合わせにも対応するなど法人営業担当者が顧客を開拓しやすいような環境を整えている。富山は同グループの立ち上げから関わってきた。「企業が困っていることは何か、課題に対して何を求めているのかを把握することに力を入れて取り組んでいる。セミナーの実施などでユーザー企業や販売パートナーとの交流は欠かさない」。
バッファローに入社してから、営業部や法人向け事業部、東京や大阪、名古屋などと、さまざまな業務や地域を渡り歩いてきた。いわゆる“ゼネラリスト”がいま、「法人市場でもブランドを確立させる」ことに夢中で取り組んでいる。(文中敬称略)
プロフィール
富山 強
(とみやま つよし)■1970年7月2日生まれ、東京都出身■96年、バッファロー(旧メルコ)に入社。営業部、法人向け製品の事業部などに所属したほか、東京や大阪、名古屋に赴任。コーポレート営業部テクニカルサービスグループの立ち上げに参画。グループリーダーとして業務に従事する。