いつも笑顔を絶やさない。「とりあえず飲みに行きましょう」が営業文句。大好きなビールを飲むときが至福の瞬間だ。
京セラコミュニケーションシステム(KCCS)のプロダクト営業部プロダクト営業課グループ長の佐藤可那子は、自社開発のソリューションパッケージ「Green Officeシリーズ」で数々の導入事例を築き上げてきた。
両親は、ともに教師。教えることが好きな自分も必然的に教師になるものと思い込んでいた。ところが、だんだん異なる世界を見たくなった。大学が情報系の学部だったことから、ITシステムはどんな業種の企業にも切っても切り離せないことを知った。知識の幅が広がり、多様な方向性を見出せるIT業界を志した。
2001年、地元京都のKCCSに入社。フロントに立ちたいと志望していたが、意に反して1年目はプログラマだった。上司や先輩にたびたび「フロントに立ちたい」と訴えた結果、2年目でSEになり、自らが開発に携わってきた「Green Officeシリーズ」の導入コンサルティング、支援、教育を行う仕事に就くことになった。「原点に立ち返り、『教える』仕事も実現できた」と満足げに振り返る。
2006年には、最前線の営業として、引き続き「Green Officeシリーズ」を担当。当初はテレアポイントにとまどった。何より「お客様は神様」という考えが先行し、何かとんでもない失敗をしでかすのではないかと恐れていた。顧客とトラブルがあったら一瞬で人間関係が壊れ、修復に時間がかかることも知ったが、飲みに行けばアルコールを潤滑油にして、顧客と本音をぶつけ合える。いつの間にか「お客様も人間なんだ」と考えるようになった。
営業は時に数字で動きがちになる。だが「顧客を第一に考え、『数字』の存在を顧客に感じさせたくない」と佐藤は言う。単なる「『モノ売り』ではなく、悩みを聞いて本当に最適な製品を顧客に提案したい」。顧客から頼られる存在になるのが目標だ。(文中敬称略)
プロフィール
佐藤 可那子
(さとう かなこ)京都市出身。2001年、立命館大学理工学部情報学科卒業。同年、京セラコミュニケーションシステム入社。自社開発パッケージ製品「GreenOfficeシリーズ」の開発部隊、導入・教育部隊、提案部隊を経て、2006年10月に営業部門へ。現在は、GreenOffice製品に加えて、外部セキュリティ商材等のプロダクト営業活動を展開中。