ランボルギーニ・カウンタックやフェラーリ、1970年代のスーパーカーをこよなく愛している。幼い頃は、プラモデルをひとりで黙々と組み立て、人々をアッといわせた往年の名車に思いを馳せた。大学を卒業する頃には、現代社会を大きく変えたITに興味をもち、「自分もITで人々をアッといわせるような仕事がしたい」と、情報サービス業界に足を踏み入れる。

クルマ好きといっても、実はマイカーはおろか、免許すらもっていない。「若者のクルマ離れ」を地でいく現代っ子の斎藤敬太にとって、クルマはあくまで「愛でるもの」。そして、もし自分でクルマを買うとしたら「ソフトウェアによる自動運転車だろう」と話す。完全自動運転の時代になれば、免許をとる必要がなくなるかもしれないし、マイカーという概念もくつがえる可能性が高い。「社会を変えて、人々をアッと驚かすのは、やはりITなのだ」と、斎藤は言う。
もう一つ、斎藤は「チームで何かをつくりあげること」に心惹かれる。あのスーパーカーも開発チームが一丸となって初めてカタチになった。ひとりでプラモデルをつくることが趣味だった斎藤にとって、同じゴールを目指す仲間と一緒に汗をかき、泣いて、笑っての人間ドラマも憧れの一つ。
今、斎藤はCACが独自に開発してきたソフト開発の自動化ツール「AZAREA(アザレア)」の活用支援を担当している。ビジネスや社会を革新したいという思いがチームの結束をより固くする。自分もそのチームに参加し、現代における“IT版スーパーカー”をつくる夢に一歩ずつ近づいている手応えを感じている。(文中敬称略)
プロフィール
斎藤 敬太
斎藤敬太(さいとう けいた)
1990年、神奈川県生まれ。14年、東京工業大学卒業。同年、シーエーシー(CAC)入社。ソフトウェア開発の自動化ツール「AZAREA(アザレア)」の活用支援を担当。