新しい場をつくることに魅力を感じる
倉橋健太は小学生の時からサッカー少年で、その流れで大学時代にサッカーサークルを立ち上げた。最初は数人だったが、卒業する頃には100人規模に。「新しい場をつくることに魅力を感じた」という。その時から起業家になりたいという想いが芽生えた。「親が自営で、自由で誇りをもって仕事していたことも影響している」。
ただ、会社勤めの楽しさや厳しさも経験する必要性を感じて、大学卒業後は楽天に入社。これは、「自分でやりたいことを身につける」との考えにマッチしていたからだ。とくに、ITに精通していたわけではないが「働いている人が、みんな魅力的だった」という理由で選んだ。先輩から刺激を受けて、同僚のなかでは最も出世した。
役職をもらい事業を任されて社会人として順風満帆な人生を歩んでいたが、ふと「なんで楽天に入ったんだっけ?」。起業家になるためだ。2011年にプレイドを立ち上げた。しかし当初は、なかなかビジネスが軌道に乗らない。そんな時、今のCTOに出会う。CTOの技術力と倉橋のマーケティングノウハウが組み合わさって、顧客や状況に合わせた接客をウェブサイトでも可能にするサービス「KARTE」が誕生した。このサービスでビジネスが成長路線を歩み始めることになる。
「これまで本当にいい人たちと巡り会えた」ことから、社員がモチベーションを高めながら働けるよう、オフィス内の雰囲気をよくするための取り組みは欠かさない。活発にコミュニケーションできるようにデスク以外にフリースペースを設置。自由にドリンクが飲めてお洒落なラウンジのようだ。斬新なアイデアを生み出す場だ。(文中敬称略)
プロフィール
倉橋 健太
倉橋 健太(くらはし けんた)
1983年3月14日生まれ。大阪府高石市出身。2005年、同志社大学を卒業後、楽天に新卒入社。楽天市場のウェブディレクション、マーケティング、モバイル戦略、広告戦略など、さまざまな領域を担当し、楽天市場の事業成長に貢献。2011年10月、プレイドを創業。現在に至る。