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ユニファイドコミュニケーション
UCベースのアプリを提供
インフラ増強の提案を前面に
通話やメールなどビジネスコミュニケーションを一つのインタフェースに統合した「ユニファイドコミュニケーション(UC)」。ネットワーク系販社は、アプリケーション側のUCを提案することでL2/L3スイッチの拡販につなげている。世界同時不況で先行き不透明な状況のなか、コスト削減に動く企業が多く、業務効率化やコスト削減を目的として、UC関連の製品・サービスを導入する傾向が出ているという。
ネットマークスは、ユニアデックスとの連携というグループ戦略でアプリケーションからネットワークインフラの構築までをカバーする。まずは、IP電話を導入している既存顧客に対して「コスト削減の次のステップとしてUCを提案している」(藍室長)という。システム構築前にはコンサルティングも行っており、ワークスタイルの変革がもたらすROI(投資対効果)の向上を訴えている。
三井情報は、シスコシステムズのテレプレゼンスシステムを中心にUC関連事業を手がけており、保守業界や製薬業界などで導入実績がある。「全国に多くの拠点を持つ企業が本社会議を開く際には、各拠点から集まる社員の出張費用が莫大になる。長期的にみてROIが改善できるのなら、導入を検討するという企業が多い」と、松下俊行・営業統括本部営業推進室プロダクト企画グループマネージャーは語る。
従来、UC関連の製品・サービスを提供するうえでのうたい文句だったのが「コミュニケーション向上による企業活動の活発化」といった業績伸長に向けた“攻めの戦略”だった。しかし、現在の訴求ポイントは、「UCの導入がコスト削減につながる」ことにある。
IPベースでのコミュニケーションが活発になれば、ネットワークインフラを増強する必要性が出てくる。ROIにつながるという点をアピールすることで、必要不可欠なネットワークインフラのリプレース提案が行えるというわけだ。また、アプリケーションまでを網羅した製品・サービスを提供することで利益率のアップが望めることもベンダーにとって魅力といえそうだ。
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セキュリティ
「認証」が不可欠に
教育機関で導入意欲高まる
ネットワーク系販社では、認証セキュリティをベースに需要を掘り起こしているケースが多い。ユーザー企業がネットワークインフラ側からセキュリティを強化しなければならないという必要性を認識していることが背景にある。悪意ある第三者に侵入されやすい環境にある企業や機関ほどニーズが高いようだ。
東京エレクトロンデバイスでは、エクストリーム製品を核にして、教育機関に向けて認証セキュリティ関連ソリューションを提供することに力を注いでおり、その一例として総合研究大学院大学から獲得した案件がある。この案件では、有線と無線の両環境でネットワークにアクセスする学生などを認証するシステムを構築。安井正和・ネットワーク事業部ネットワーク営業部エンタープライズ・セールスグループセールスプロフェッショナルは、「すべての認証に対応するポートを持つ製品をエクストリームが実現したことと、当社が長い間にわたってエクストリームとパートナーシップを組んできた実績が案件を獲得できた要因」と評価する。
同社は、昨年4月からネットワークインテーグレーション事業を開始した。これまでディストリビューションが主力事業だったことからすれば、大きな転換だ。
「ネットワークビジネスでは、まずユーザー企業の課題をきちんと把握しなければならない」と、直接的にユーザー企業へのアプローチを始めた。L2/L3スイッチ需要が落ち着き、販社経由の販売が厳しかったことも背景にある。
同社は、もともとディストリビューションを行う際、販社に対して技術的な教育を行わなければならないことから、インフラを構築できる技術者を揃えていた。そのため、インテグレーション事業は順調に推移。今年度(09年3月期)は、20社程度をユーザー企業として確保した。セキュリティをベースに、製品特性と事業の方向転換が相まって案件を獲得したことになる。
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