【米ベルビュー発】中国Lenovo(レノボ)は、グローバルの年次イベント「Lenovo Tech World 2024」を、米シアトル近郊のベルビューで10月15、16日の両日(現地時間)開催した。「Smarter AI for All」をコンセプトとしたイベントでは、PC上で稼働するローカルな大規模言語モデル(LLM)を活用し、PC内のパーソナルな情報を基に作業や回答を行うAIエージェントを発表。また、AI関連の全てのフェーズで米NVIDIA(エヌビディア)と協業する方針も表明した。イベントには半導体大手3社のトップが登場。レノボがPCからサーバーまであらゆる製品で生成AIの導入を進め、エコシステムを拡大していく方針を示した。
(取材・文/堀 茜)
AI PCの利便性を高める独自エージェントを発表
レノボは、PC市場をけん引するとみられている、AIワークロードを端末内で実行可能にする「AI PC」において、パーソナライズされたアシスタント機能を強化することでシェア拡大を狙う。「グローバル市場に向けて、初のパーソナルAIエージェントを発表できることに興奮している。AIを搭載したPC体験に革命を起こす」。基調講演に登壇したヤンチン・ヤン会長兼CEOは、発表したAIエージェント「Lenovo AI Now」によってAI PCの機能が大きく前進し、PCを使う全ての人の生産性が大幅に向上すると強調。来場者にAIエージェントのデモストレーションを披露した。
ヤンチン・ヤン 会長兼CEO
AI Nowは、米Meta(メタ)のLLM「Llama 3.1」を基に構築したローカルのLLMを活用することで、クラウド処理に依存することなくPC内にあるユーザーの個人データを使って推論を行い、自然言語でリアルタイムなやり取りができる。全てのやり取りがデバイス内に保存されるため、プライバシーが確保できるという。文書管理やオンライン会議の議事録作成、コンテンツ生成まで、幅広いタスクを自動化・簡素化することが可能となる。
イベント会場には、AI駆動の機能を統合したハイブリッドワーク向けの最新AI PC「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 10 Aura Edition AI」が展示され、来場者の関心を集めていた。
イベント会場で展示された最新AI PC
米NVIDIAと協業強化 最新サーバーを披露
レノボは23年の年次イベントで、エヌビディアとの戦略的パートナーシップの強化を発表したが、今年はさらに協業を拡大し、インフラ、データ、ソフトウェア、基盤モデルなど、AIに関わる全てのフェーズでエヌビディアと連携すると表明した。15日の基調講演では両社のトップがそろって登場。AIによるコンピューティングをあらゆる場所で高速かつ簡便に提供するフレームワークとして「Lenovo Hybrid AI Advantage」を発表した。
また、新フレームワークで提供する「Lenovo AI Library」は、企業が最小限の複雑さでAIソリューションを導入できるよう、すぐに展開可能なAIのユースケースをテンプレートとして多数公開する。スピーディーなAIの導入が企業価値を左右するとして、フレームワークの活用により、顧客企業のAIに関する意思決定プロセスと、ビジネス環境でのAI導入を迅速化し、ROI(投資利益率)の向上を支援するとした。
【米ベルビュー発】中国Lenovo(レノボ)は、グローバルの年次イベント「Lenovo Tech World 2024」を、米シアトル近郊のベルビューで10月15、16日の両日(現地時間)開催した。「Smarter AI for All」をコンセプトとしたイベントでは、PC上で稼働するローカルな大規模言語モデル(LLM)を活用し、PC内のパーソナルな情報を基に作業や回答を行うAIエージェントを発表。また、AI関連の全てのフェーズで米NVIDIA(エヌビディア)と協業する方針も表明した。イベントには半導体大手3社のトップが登場。レノボがPCからサーバーまであらゆる製品で生成AIの導入を進め、エコシステムを拡大していく方針を示した。
(取材・文/堀 茜)
AI PCの利便性を高める独自エージェントを発表
レノボは、PC市場をけん引するとみられている、AIワークロードを端末内で実行可能にする「AI PC」において、パーソナライズされたアシスタント機能を強化することでシェア拡大を狙う。「グローバル市場に向けて、初のパーソナルAIエージェントを発表できることに興奮している。AIを搭載したPC体験に革命を起こす」。基調講演に登壇したヤンチン・ヤン会長兼CEOは、発表したAIエージェント「Lenovo AI Now」によってAI PCの機能が大きく前進し、PCを使う全ての人の生産性が大幅に向上すると強調。来場者にAIエージェントのデモストレーションを披露した。
ヤンチン・ヤン 会長兼CEO
AI Nowは、米Meta(メタ)のLLM「Llama 3.1」を基に構築したローカルのLLMを活用することで、クラウド処理に依存することなくPC内にあるユーザーの個人データを使って推論を行い、自然言語でリアルタイムなやり取りができる。全てのやり取りがデバイス内に保存されるため、プライバシーが確保できるという。文書管理やオンライン会議の議事録作成、コンテンツ生成まで、幅広いタスクを自動化・簡素化することが可能となる。