Special Issue

求められる仮想化プロダクト サーバー統合がさらに加速

2008/10/03 19:56

週刊BCN 2008年09月29日vol.1253掲載

ネットジャパン
PerfectDiskにVMware対応版が登場、XenServer対応版もリリースへ
一段上のステージに向けた 仮想マシン用の最適化ソリューション

効率的なリソースの活用 仮想マシンのファイル断片化に効果

 ネットジャパンは、ディスク最適化ソリューションとして多くの実績を持つ「PerfectDisk」の最新版に、VMware Workstation/Server環境用の機能を追加した「NetJapan PerfectDisk 2008 for VMware(以下PerfectDisk 2008 for VMware)」を10月に発売する。

 商品企画部・出沼氏は、「通常のデフラグソフトによる最適化よりも、VMwareマウントユーティリティの使用で、ホストマシンのリソースに負荷をかけずに効率よくデフラグが実行できます」と説明する。

 PerfectDisk 2008 for VMwareは、ホストマシンにインストールし、VMware仮想ディスクとホストマシンのディスク最適化を行う。ファイルの断片化を解消してディスクアクセスを高速化することはもちろん、ファイルの更新頻度を分析して頻度の高いファイルをまとめて再配置する「SMARTPlacement」により、断片化の発生する領域も縮小。さらに、仮想ディスクの圧縮やインデックスの再構築により、空き領域の最適化を図ることができる。

 サーバーやストレージ、ソフトウェアなど、仮想化技術がITの基盤を支える重要な役割を担っている現況を踏まえ、「今や当たり前のように使われている仮想化ですが、今後はいかにそれを効率的に活用していくかというフェーズへ向かっています。PerfectDisk 2008 for VMwareは、断片化によって引き起こされるパフォーマンスの低下、アプリケーションの動作不良、バックアップ時間の遅延などの課題を解決するツールです。起動時間やバックアップ時間の短縮、システムのレスポンス改善など、生産性の向上に直結するソリューションです」と出沼氏は、仮想環境における最適化の重要性を強調する。

 PerfectDisk 2008 for VMwareは、ゲストOSの数に関わらずホストOS単位のライセンス形態でありながら、5ライセンスパックで4万8000円と極めてリーズナブルである。また、VMware Workstation/Server環境用としてのニーズからも、中小企業を中心にした導入が見込まれる。

Citrix XenServer仮想環境向けのPerfectDiskもリリース予定

 一方、大企業や先進企業では、ハイパーバイザと呼ばれる仮想化専用カーネルを使用し、仮想マシン上でOSやアプリケーションを動作させるVMware ESX ServerやCitrix XenServerなどを導入しているケースが多い。

 そうした中、ネットジャパンは、7月に開催された「Citrix Application Delivery Conference 2008」において、「NetJapan PerfectDisk 2008 for Xen Server Bundle(以下PerfectDisk 2008 for XenServer Bundle)」を参考出展している。同製品は、PerfectDisk 2008と管理ツール「PerfectDisk 2008 Command Center(以下Command Center)」で構成されており、Citrix XenServerのWindowsベースの仮想マシンを最適化することで、XenServer仮想環境のパフォーマンスを向上させる。

 「Command Centerの管理コンソールによって、各仮想マシン上のPerfect Diskクライアントエージェントを管理します。XenServerで動作しているゲストOSへ、WindowsのWMI(Windows Management Instrumentation)、DCOM(Distributed Component Object Model)、RPC(Remote Procedure Call)を使用し、プッシュインストールやアンインストール、スケジュール設定やリモート実行などができます」(出沼氏)。

 このほかにも、断片化レベルに応じた注意/警告通知機能や、断片化状態のレポート機能などにより、仮想マシンのパフォーマンスを維持することができる。現在進められているローカライズ作業が完了次第、日本市場へ投入される模様だ。

 PerfectDisk 2008 for VMwareの販売はダウンロード販売や同社と契約しているビジネスパートナー、大手流通を通じ、1年間で5000万円の売り上げを見込んでいる。

 仮想環境の積極的な運用が進む中、ワンランク上の効率化を提供するツールの存在意義は大きい。リソースの最適化は重要なテーマだけに、PerfectDisk 2008 for VMware及び、PerfectDisk 2008 for XenServer Bundleの動向には、大いに期待を寄せたい。

ネットジャパン=http://www.netjapan.co.jp/