日本オラクルは、国内のクラウドビジネス推進に向けて、富士通と戦略的提携を行っている。富士通の国内データセンター(DC)を活用して「Oracle Cloud」を提供、ユーザーへのデリバリも富士通が担っている。すでに200社を超えるユーザーが導入しており、着実に実績を積み重ねてきた。オラクルと富士通の共創で実現するイノベーションはどのようなものなのか。5月17日・18日開催の「富士通フォーラム」における「オラクルと富士通で実現する“Transform Your Business”」と題したセッションで語られたポイントを紹介する。
両社の協業関係の歴史は長く、30年以上にわたって、さまざまな分野へパートナーシップを拡大してきた。2016年には、クラウドビジネスの加速を目指し戦略的提携を行うと発表。翌年3月には富士通の国内DCからOracle Cloudの提供が始まり、4月には富士通のクラウドサービスである「K5」と「Oracle Database Cloud Service」が連携した「FUJITSU Cloud Service K5 DB powered by Oracle Cloud(K5 DB(Oracle))」をリリースした。
同年11月には、Oracle CloudのグローバルMSP(Managed Service Provider)としての契約を締結した。まず、欧州、北米からマネージドサービスを提供し、日本への展開についても準備を進めている。「富士通がこれまで培ってきた技術とノウハウを詰め込み、ワンストップのマネージドサービスを提供する」と、古田氏はアピールした。
続いて、日本オラクル 執行役 副社長アライアンス統括の石積尚幸氏が、クラウドビジネスにおけるオラクルの強みを解説。「現在のオラクルは全てをクラウドで提供している。しかも、オンプレミスで構築したものをクラウドに載せることができるだけでなく、一度クラウドに載せたものをオンプレミスに戻すことも可能だ。1社でDaaS(Data as a Service)からIaaSまでトータルにサポートができるベンダーはほかにない」と強調した。
カネカ
IoT Solutions Center
Business Solutions
Group リーダー
上席幹部職
矢吹哲朗氏
49年設立のカネカは、化成品や機能性樹脂繊維などの事業を展開している。昨年4月以降、素材を提供する従来のビジネスから、社会的な課題が解決可能なソリューションを提供するビジネスへの移行を進めている。当日、登壇したカネカ IoT Solutions Center Business Solutions Groupリーダー 上席幹部職の矢吹哲朗氏は、「会社の変化にしたがって、ITも従来の守りのITから攻めのITへの転換を図っている」といい、変化に対応しやすいITインフラ基盤を構築すべく、オンプレミスからクラウドへの移行を推進することを決めたという。
さらにオラクルは、ユーザーやパートナー自身のDC内に専用ハードウェアを設置してサブスクリプションでOracle Cloudを利用できる「Oracle Cloud at Customer」など、多彩なクラウドの利用形態を用意している。石積氏は「富士通はマネージドサービスまで含め、日本だけでなくグローバルでサポートできる」と、パートナーとしての富士通の重要性を強調し、講演を締めくくった。
日本オラクルは、国内のクラウドビジネス推進に向けて、富士通と戦略的提携を行っている。富士通の国内データセンター(DC)を活用して「Oracle Cloud」を提供、ユーザーへのデリバリも富士通が担っている。すでに200社を超えるユーザーが導入しており、着実に実績を積み重ねてきた。オラクルと富士通の共創で実現するイノベーションはどのようなものなのか。5月17日・18日開催の「富士通フォーラム」における「オラクルと富士通で実現する“Transform Your Business”」と題したセッションで語られたポイントを紹介する。