「売る」から「使ってもらう」に軸足を移す
──クラウド商材も好調ですね。ただし、Azureが象徴的ですが、単品ではシェア1位までの道のりはまだ距離があります。クラウドサービスベンダーとして、どうありたいと考えておられますか。 大切なことは、会社としてのメンタリティ、ベースラインを明確にすることです。われわれが、クラウドの世界でチャレンジャーであることは明確です。これを忘れて甘えが出たりしてはいけない。精神論かといわれそうですが(笑)、戦略云々の前に、まずこうした考え方を文化として徹底させる必要があると思っています。
もう一つ重要なのは、「売る」ためにどうするかという考え方から脱却し、クラウドでは「使っていただく」ことに軸足を置くということです。そのうえで、お客様との関係全体をみて、ビジネスのプロセスを考えるべきです。個々のクラウドサービス単品でも、もちろんトップは目指します。ただ、それが直接の目的にはなりません。生産性の飛躍的な向上やワークスタイルの変革といった、クラウドの広い世界で実現できるシナリオを訴求し、その結果としてカテゴリでもしっかり1位を取れるようにチャレンジャー精神をもって頑張るということなんです。
──マイクロソフトがそうした変革にあるということは、既存のパートナーも大きな変革を強いられることになります。 世界は確実にクラウドを受けて入れています。受け入れざるを得ない状況になっているといったほうがいいかもしれません。マイクロソフト自身、その波に乗り遅れかけた。本当にギリギリのところで大転換し、膨大な投資をしてここまで進めてきたわけです。当社がどうこういう前に、この現実を受け入れて前に進むかどうか、パートナーも判断しなければならない段階に来ているはずです。
──変わることができないパートナーとは距離を置くということですか。 当社は、過去もこれからも、すべて間接販売でビジネスをやることに変わりはありません。変革に痛みが伴うことは、十分に理解しています。ですからパートナーが、クラウドでもビジネスを構築しやすいインセンティブなどのプログラムと支援体制をしっかり用意します。エンタープライズのビジネスで当社が現在のポジションを得ているのは、ウェブサイトで情報を読んでくださいという姿勢ではなく、顔がみえるサポートを展開して、信頼を勝ち取ってきたからです。クラウドでもこれを徹底していくことが、他社との差異化になると自負しています。
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