<“KEY PERSON”の愛用品>読了本の備忘録から始まった日記 2000年代初頭、秘書室長に就任した頃に日記を付け始めた。「最初は読んだ本を記録していたが、だんだん仕事や日常であったことも書き留めるようになり楽しくなった」という。5年分をまとめたアナログの日記帳を愛用している。

眼光紙背 ~取材を終えて~
富士通において、人事総務部門はITの社内ユーザーであるわけだが、“日本で一番うるさいユーザー”として、シビアにITに向き合ってきた自負がある。「お客様の立場が理解できる、ユーザーとしての目線は大事にしなければならないと思っている」と力を込める。
秘書室長時代から富士通の経営の中枢と長く関わりをもち、秋草直之・元社長に、「カスタマベースこそが何より重要で、富士通の財産なんだ」と言われたことがとくに印象に残っているという。「富士通グループは結構律儀で、儲かるところだけに力を入れるのではなく、カスタマベースを絶対にないがしろにしなかった。結局はそれが、幅広い分野でのノウハウの蓄積につながり、お客様の信頼を勝ち得ているわけで、当時は秋草さんの言葉がピンとこなかったところもあったが、いまはカスタマベースこそが富士通グループの一番の強みだと実感している」。そのDNAは、FJMにも受け継がれている。そうした強みを生かすことができれば、成長を軌道に乗せることは十分に可能だと考えているようだ。(霞)
プロフィール
藤田 正美
藤田 正美(ふじた まさみ)
1956年9月生まれの59歳。神奈川県出身。1980年3月に大阪大学を卒業し、同年4月、富士通に入社。99年に人事勤労部担当部長、2001年12月に秘書室長に就任。06年に経営執行役、09年に執行役員常務に就き、10年、執行役員副社長(コーポレート担当)、同年取締役執行役員副社長。12年からは代表取締役副社長を務め、今年4月1日より富士通マーケティング代表取締役社長。
会社紹介
富士通100%出資のSIer。連結の従業員数は3435人(2016年3月現在)で、2015年3月期の売上高は1947億9300万円。前身の富士通ビジネスシステム(FJB)から10年10月に社名変更した。中堅・中小クラスのユーザー企業・団体に顧客ターゲットを絞り、SI事業、自社商材の企画開発を手がける。直販のほか、パートナーを通じて富士通製品を拡販する間接販売も行う。