ニュース

フォーバルクリエーティブ 西日本市場の攻略拠点を開設準備

2002/02/25 16:09

 セキュリティ・ソリューション・プロバイダのフォーバルクリエーティブ(早水潔社長)は4月1日の営業開始を目処に、西日本市場攻略のための拠点設置準備を進めていることを明らかにした。

販売代理店契約45社目指す

 オフィスの候補地はJR新大阪駅から徒歩5分以内の場所としており、約10人の体制(新規に採用の予定)を整える計画だ。

 早水社長は、「9月11日の米国同時多発テロ以降、マーケットの状態は悪い。それは米国でも日本でも同じだと思う。しかし、セキュリティマーケットだけは例外で、当社の売上げも好調に推移している」と語る。

 加えて「昨年12月に上場を果たしたことで資金調達も完了し、今の時期が市場拡大の絶好のチャンスと判断した」と、新拠点設置の理由を話す。

 同社の売上高は、2001年3月期(第10期)で21億7338万円と、00年3月期(第9期)の売上高13億1428万円を「予想以上に大きく上回る」ほどの好調振りを示している。

 新規の営業拠点設置の目的は、西日本地域の地場ディーラーとの販売代理店契約と、従来からある販売代理店の西日本拠点への技術支援、教育・サポートの強化にある。

 現在、同社の販売パートナーは55社。その大半が本社を東京に置く。結果的にフォーバルクリエーティブの「ビジネス圏」も東京圏が中心で、大企業をターゲットとした営業活動が主流だった。

 西日本市場に参入することで、新たに「年間45社の販売代理店契約を目指す」。関西、中国、九州地区の中堅システムインテグレータを代理店契約のターゲットに据えることで、地方の中堅・中小企業市場の開拓も果たすことになる。これまでは「年間20%増のペースで代理店の数を増やしてきた」が、02年4月以降は前年比50%以上の増加ペースで代理店契約を結ぶことになる。

 さらに、東京圏、西日本地区を攻略した後、「東日本地区の市場開拓も順次行っていく」計画だ。

 現在、国内では全国展開を行う企業向けセキュリティ・ソリューションの専門企業は少なく、とくに大企業から中堅・中小企業を網羅する企業は皆無の状況にある。

 フォーバルクリエーティブの市場開拓の試みは、国内セキュリティ・ソリューション・プロバイダとしては初のことなる。

 同社では、02年3月期の売り上げで「前期比20-30%程度の成長を目指す」とし、03年度以降も20-30%の成長を維持する構えをみせている。
  • 1