ウェブ開発のアイ・エム・ジェイ(IMJ、樫野孝人社長)は、グループ戦略をテコに売り上げ拡大を図る。同社は2001年9月のナスダック・ジャパン上場以来、Jストリームやインタックと提携する一方、ユナイティアへの出資、ミディシティの買収と、矢継ぎ早に提携・買収戦略を展開。現在、売り上げの9割をウェブ開発を中心とする受託事業で占めるが、樫野社長は「受託だけでは、せいぜい10億、20億円の売り上げが精一杯。今後も提携網、グループ網の構築に力を入れることで、成長路線を維持する」と強気だ。

 IMJは、デジタルハリウッドなどが中心になって設立した同業者互助会「デジタルハリウッド・ストリーム」の一員。同社株式の47.5%は、同互助会事務局を請け負うスパイラルスター(藤本真佐社長)が所有する。同互助会は、デジタルハリウッド、デジタルスケープ、ビットキャッシュ、ミディシティなどネット企業11社が連合する。

 この連合とは別に、同じくネット企業のJストリーム、有線ブロードネットワークスやエクソダスコミュニケーションズなどとも提携している。樫野社長は、「こうしたネット企業同士の連携だけでなく、今後は業態が違う企業とも積極的に提携する」と意気込む。

 すでに、シスコシステムズやサン・マイクロシステムズの代理店としても有名なシステム販社の伊藤忠テクノサイエンスとは実質的な提携関係にある。

 同社は、ウェブ画面のデザインなどインターフェイス寄りの制作が中心。販・財・給といった基幹系システム、またはCRM(顧客情報管理)、SFA(営業支援システム)など情報系システムは、すでに先行する企業が安くて良いパッケージを出していることから、あえて手を出さない。逆に、こうしたシステムに強いシステム販社と組むことで、ウェブ制作に特化できる関係を構築する。

 樫野社長は、「一般的なシステム販社は、ウェブデザイナーを自前でもたない。システム販社の企業文化にデザイナーが馴染まないことが多いからだ。ウェブインターフェイスなど、デザイナーが必要な部分は、当社のような制作会社に任せたほうが効率がよく、安く上がる」と、システム販社にとってのメリットを強調する。同社は、ユニクロやソニースタイルドットコム、楽天など、デザイン性に富む有名サイトを手掛けた実績をもつ。

 一方で、「システム販社から受注を得るだけでなく、当社が受注した案件のなかでシステム寄りの商談があれば、逆にシステム販社に発注することも多い」と、相互に仕事を融通しあうことで連携を深める。同業者互助会の「デジタルハリウッド・ストリーム」や、独自に構築したグループ会社網、提携会社網の間でも、得意、不得意な分野を融通しあうことで、受注能力を高める。

 「これまで数多くの提携関係をつくってきた。今後は、この企業群をどう運用していくかが課題」と、提携戦略の効率的な運営こそが売り上げ拡大に不可欠だと話す。

 同社の昨年度(01年9月期)の売上高は前年度比47.7%増の23億5800万円、営業利益は同8.1%増の1億5300万円。また、今年度第1四半期(01年10-12月)の実績は、売上高が5億2700万円、営業損益が1億円の赤字だった。

 IMJのアドレスはhttp://www.imjp.co.jp/。デジタルハリウッド・ストリームはhttp://www.dhstream.com/。