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アイエルアイ総合研究所 エクセルがEIPツールに

2002/05/20 16:18

週刊BCN 2002年05月20日vol.941掲載

「StiLL」の販売を強化

 アイエルアイ総合研究所は、エクセルのアドインソフト「StiLL」の販売を強化する。StiLLは、「プログラムの書き方を知らない現場の業務担当者が、自分で作ることができる基幹業務システムのフロントエンド開発ツール」(情報リテラシーコンサルタント・内藤慶一研究主幹)。開発当初は内藤研究主幹の知人への口コミで販売が始まり、現在ではインターネットを中心にすでに720社がユーザーとなっている。企業向けに業務コンサルタントをしていた内藤研究主幹が、「エクセルを使ってテンプレートを作ってもらっていたが、業務効率を上げるためには作成したテンプレートを変更したくなる。その繰り返しを続けるうちに、ユーザー自身で変更できるツールが欲しいと考え、5年前に最初のバージョンを開発した」という。

 現在販売している製品は、ODBCを使ってデータベース上にあるデータやインターネット上の情報、社内のファイルなど仕事に関連するメニューをエクセル上に表示するEIA的な活用が可能。表示画面はエクセルのインターフェイスをそのまま生かして表示するだけでなく、エクセルには見えないインターフェイスにすることもできる。しかも、マクロやVBを使っていないので、その後の変更なども行いやすい。「情報リテラシーをあげることが目的なので、仕事をする時にはウィンドウズのメニューからではなく、仕事に関連するメニューを一堂に表示し、仕事がしやすいようにしている」 当初は中小企業がユーザーになると考えていたが、実際は大企業が多い。「大企業では、全社的なEIPは情報システム部門が開発するものの、各部門や部、課単位で必要なものは、なかなか会社に開発してもらうことができない。そこで、情報共有がうまくできていないと感じている大企業の部門単位で活用されている」情報共有ツールとしてはグループウェアがあるが、「グループウェアはツールが大がかりで細かな変更がしにくかったり、日常活動の情報共有だけで事業計画についての情報共有ができないという限界がある。StiLLはそれを補完することができる」とアピールする。同社では現在マイクロソフトとの協業を計画、「これによって販売拡大ができる見込みがついた。今後1年間で4万5000クライアントを獲得したい」としている。
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外部リンク

http://www.still.co.jp/