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ネットイットワークス パッケージ商材で受託依存から脱却 売り上げの半分が目標

2002/09/02 16:30

週刊BCN 2002年09月02日vol.955掲載

 

 ネットイットワークス(北田正己社長)は、携帯電話やセキュリティなどの独自パッケージを主軸としたシステム構築事業の拡大に力を入れる。同社はこれまで通信事業者や通信メーカーからの受託案件が売り上げの約8割を占めていたが、今後は、自社パッケージなどの独自ソリューションの売上比率を全体の半分まで拡大する。通信事業者の設備投資が縮小するなか、受託体質から脱却することで生き残りを図る。パッケージ商材を増やすに当たり、営業力のあるシステム販社との連携を強める。

昨年度(02年2月期)の売上高は、前年並みの54億円。通信事業者やメーカーからの受託案件が減ったとこで成長が鈍化した。これを打開するため、昨年10月にアイルランドのソフト開発会社・ザイアム社の携帯電話向けデータ変換ソフト「ザイアム・インフォメーション・ルータ=XIR」の販売を始めたのを皮切りに、今年9月からはセキュリティ監視サービス「アイ・ウォール」(月額20万円から)を始めるなど、パッケージソフトやサービス品目の拡充に力を入れる。

XIRは、企業内の受発注システムと携帯電話とを結び、営業担当者が携帯で在庫確認や受発注ができるパッケージソフト。この1年間で約10社に納入した。このような製品を直接エンドユーザー(利用企業)に販売する比率は、現在は売り上げの約2割。だが、今後は「比率をここ数年以内に売り上げの半分まで拡大する」(北田社長)計画。

同社の社員330人のうち、ほとんどが技術者であるため、実際の営業は伊藤忠テクノサイエンス(CTC)などを通している。「これまではネットワーク関連の受託案件が大半を占めていたため、営業力や営業ノウハウが少ない。そこで、大手流通事業者などとの商談を進め、営業力の補完および販路の開拓を急ぐ」と話す。

今年度(03年2月期)は売上60億円、経常利益2億5000万円を見込む。
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