米国の証券金融保険業界に属する企業では、社内の多くの定型業務を外部企業に下請け作業として委託している事例が伝統的に多い。

ところが、長引く不況、会計疑惑、さらには米国同時多発テロの影響で、外部委託需要が急拡大していると、データクエストが報告している。

証券業界における売買や決済の支援、保険業界における案件処理などの代理業務は古くから盛んだが、クレジットカード決済や新世代のIT機能に関するアウトソーシング需要が、最近の盛況を後押ししている。

日進月歩のIT技術を活用し、人事、総務などをアウトソース可能にするパッケージによって、この分野で先行するEDSやアクセンチュアなどに対し、価格を武器に追撃する新興IT企業は少なくないようだ。

また、一般企業のなかで、コスト削減を目指す流れと、最新IT技術を外部企業から取り入れることで自社の得意とする分野において新世代IT商品を開発し、社内利用から外販へ結び付けようと画策する流れが統合化されつつある。