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ネオジャパン パッケージとASPで拡販戦略を加速

2002/10/07 16:32

週刊BCN 2002年10月07日vol.960掲載

 グループウェア開発のネオジャパン(齋藤晶議社長=写真)は、大規模利用者向けの開発に力を入れる。利用者1000人クラスの納入実績はすでに100社に達しており、今後は「1万人クラスに耐えられるシステムに仕上げる」(齋藤社長)考え。従来のウィンドウズやLinux、UNIXへの対応だけでなく、この10月にはIBMの大型汎用機zシリーズにも対応するなど、大規模化を進める。これと同時に、ASPを使った零細企業向けのサービスも拡充する。

グループウェア「デスクネッツ」

 ネオジャパンのグループウェア「デスクネッツ」の強味は価格の安さと使い勝手の良さにある。「1万人以上が利用する場合のライセンス価格は約800万円。これに既存システムとの接続用に別途開発が発生しても、せいぜい計1000万円前後。ノーツや.NET、スターオフィスなど大規模向けの情報系システムの約10分の1で済む」と胸を張る。

 大規模システム対応では、10月以降に登場するノーツ最新版バージョン6にデスクネッツの機能を部分的に加えられるようにする。

 「ノーツは情報系システムのプラットフォームだと考えている。デスクネッツのスケジュールやワークフロー管理、設備予約、伝言・所在など約20種類の機能のうち、必要に応じてノーツ最新版にアドオン(追加)する」

 大規模ユーザーは、すでに何らかの情報系システムを導入していることが多い。同社としては、ほかの大規模プラットフォームへの対応を進めることで、デスクネッツのシェアを高める。

 中小・零細向けの拡販策にも力を入れる。中小企業向けにはパッケージで販売してきたが、今後はこれと平行してASP方式での販売にも力を入れる。パッケージ購入と異なり、サーバー運営が入らない手軽さが受けて、すでに約1万社が契約した。

 「ASPはパッケージの販売本数を抜く勢いで伸びている。今の伸び率から推測すれば、1年後にはパッケージの1.5倍の採用社数になる」と予測する。ASPでは、パッケージよりもさらに小規模な顧客の需要を掴めるという。パッケージ方式での販売では、これまでに約1万2000社に納入した。

 ASP販売もすべて販社経由で行っており、CRCソリューションズやジェービーピーなどが販売数を伸ばす。ジェービーピーが運営する中小企業向けビジネスポータル「J-モットー」では、デスクネッツのASP提供だけでなく、ジェービーピー独自のアプリケーションやサービスを追加することで付加価値を高める。

 同社は、社員約50人。来年度(04年1月期)は、売上高10億円、経常利益2億円(いずれも今年度並み)を見込む。売り上げの7割が自社パッケージ販売で、残り3割が受託開発が占める。
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外部リンク

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