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ルートレック・ネットワークス 障害情報のデータベース 来年以降の実用化目指す

2002/10/14 16:32

週刊BCN 2002年10月14日vol.961掲載

 ネットワーク機器監視のルートレック・ネットワークス(佐々木伸一社長=写真)は、障害情報データベースサービスを始める。顧客先のネットワーク機器から集めた障害情報をデータベース化し、遠隔サービス事業者や機器ベンダーに還元する。これにより、顧客企業のネットワーク機器が、従来よりも早く復旧できるようになる。障害情報データベースが充実すれば、事前に障害を予測することも可能になる。来年以降の実用化を目指す。

 同社は、ルータやスイッチを遠隔で監視する装置およびソフトウェアを開発するベンダー。主にネットワーク機器の遠隔監視サービスを手がけるシステム販社向けに販売している。現在は遠隔監視ツールだけの販売を行っているが、今後は、遠隔監視で集めた障害情報をデータベース化し、より迅速に障害復旧、障害予測ができるようにする。来年以降、順次、障害情報データベースを拡充し、システム販社や通信機器メーカーが、“現場で起こっている障害情報”をリアルタイムに参照できるようにする。

 すでにシスコシステムズやエクストリームネットワークス、古河電気工業、富士通などとデータベースの活用に向けた商談を始めている。佐々木社長は、「マルチベンダー対応でネットワーク機器の障害情報をデータベース化すれば、障害復旧に費やす時間は最大4-5分の1に短縮できる。これまで難しかった障害予測の精度も高まる」と自信を示す。同データベースが完成する再来年度(05年3月期)には、25億円の売り上げを目指す。

 システム販社から見れば、同データベースの活用で、障害に対する動作が速まり、顧客満足度を高められる利点がある。また、機器メーカーは、マルチベンダー環境下で予測が難しかった障害情報を正確に把握できるようになる。集めた障害情報は、顧客企業のプライバシー部分を取り除いて、ベンダーや販社に販売する。
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外部リンク

http://www.routrek.co.jp/