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ヒューリンクス バイオ関連の検索ツール 販売代理店網を強化

2002/10/28 16:32

週刊BCN 2002年10月28日vol.963掲載

 ヒューリンクス(田崎百合繪社長)は、米ターボワークスと国内総代理店契約を結び、同社が開発したバイオ関連の検索ツール「BLAST(ブラスト)」を簡単に並列化できるソフトウェア「Turbo BLAST(ターボブラスト)」を、日本市場で本格的に売り込む。取り扱いを開始にあたり、販売代理店網を強化し、販路の拡大を図る。

 「ブラスト」は、ライフサイエンス分野で研究者に多く用いられている、遺伝子配列やたんぱく質アミノ酸配列の相同性検索ツール。しかし、研究者が必要なだけの検索結果を得るためには、何日もの時間を費やさなければならないのが現状だという。

 ソフトウェアソリューションリーダーの藤原和夫博士は、「低価格のクラスタマシンでも『ターボブラスト』を導入すれば、研究室などのネットワークにつながっている複数のパソコンに計算を分散させ、ハイパフォーマンスな実行環境を得ることができる」と強調する。

 米IBMのeServerとのセット販売において、11台のxSeriesサーバーと「ターボブラスト」の組み合わせにより、検索時間が6日から13時間に短縮された導入事例もあるという。

 また、Mac OS X、Linux、ウィンドウズ、UNIXなどが混在する環境にも対応しており、既存のハードウェア環境でも活用が可能。通常のネットワークを介して、研究室内にあるすべてのマシンをブラスト検索に利用できる。

 ユーザーは、通常のソフトウェアと同様に、GUIのクリック操作だけで簡単にインストールすることができ、新しく覚えなければならない知識もほとんどなくて済むという。専任のシステムエンジニアが不要で、運用コストの削減も可能となる。

 このほか、「ターボブラスト」の制御エンジンである「TurboHub(ターボハブ)」、ターボハブをGUIで利用できる「TurboBench(ターボベンチ)」の2製品を揃えている。

 日本市場での販売展開にあたり、販売代理店を数十社募る構え。当面はパートナー企業との提携に注力し、足場を整える。

 日本語化およびサポートやセミナー、ソリューション提供、ネット構築など総合的なサービスを手がけていき、3製品で初年度5000万円以上の売り上げを見込む。
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