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パソナテック 中国向け人材ビジネスを加速

2002/11/04 16:37

週刊BCN 2002年11月04日vol.964掲載

 IT技術者の育成・派遣を事業としているパソナテック(森本宏一社長)は、中国向けビジネスを活発化させていく。同社は特にブリッジ人材を活用する。

 ブリッジ人材とは、ITや法律、バイオなど専門能力と語学力をもったうえに、さらに日中間でのコミュニケーション能力を備え商談などのビジネスができる人材。これまでに約200名弱を育成している。同社では、8月に上海事務所を設置、復旦大学や北京の清華大学ほか主要都市の10大学以上と提携、年間90万人の理工系学生からの人材発掘・育成にも取り組む。

 パソナテックが在日中国人に求めるブリッジ人材像は、年齢25-30歳、大卒以上、語学力は日本語で打ち合わせ可能なレベル、そして日本企業向けの業務経験があって、日本滞在経験2年以上だ。年収は中国勤務で300-500万円、日本勤務で600-1000万円に指標をおいている。

 ソリューション第ニ営業部の小平達也氏は、「安価で大量につくれるものは自社の中国工場に任せ、日本国内では長期的な研究開発や品質管理、そして人材育成など知的所有権的なものを凝縮させたラボ型工場とすべき」と中国ビジネスをめざす企業にアドバイスする。

 現在、日本からは2万社程度の企業が中国に進出しており、「3年以内には全製造業のうち35%が進出、うち22%が国内生産を削減するだろう」という。
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