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中国携帯電話市場 独自3G規格の完成は2004年にずれ込む

2003/01/20 19:09

週刊BCN 2003年01月20日vol.974掲載

 第三世代移動体無線通信規格(3G)は、米国市場が主に推進するCDMA2000と、欧州とアジアで展開の進むWCDMAが二大勢力だが、これらに対抗する独自の3G規格として中国政府が開発を進めているTD-SCDMAは、その完成が早くとも2004年にずれ込んでしまうことが明らかになった。

 この規格を中国政府とともに推進している独シーメンスは、積極的な投資攻勢によって、その完成を目指す構えのようだが、二大勢力のどちらかにTD-SCDMAを統合するという選択肢も浮上している。

 TD-SCDMAは、高速移動時の通信切断などの問題が指摘されているが、独自規格の完成によって、これまでの投資や今後の通信機材製造による利益を確保したい中国政府側の思惑もあり、今後の成り行きはいまだ不透明。 世界最大規模の第三世代携帯無線通信市場だけに、今後も白熱した展開が予想される。
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