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JCNランド ソフト販促向けに無料のムック本配布 確定申告ソフトの市場拡大後押し

2003/01/27 19:09

週刊BCN 2003年01月27日vol.975掲載

 ジェイシーエヌランド(平山成保社長)は、確定申告書作成ソフトの市場活性化を狙いムック本「パソコンで行う確定申告のすべて」を作成、パソコン販売店、証券会社や銀行等の金融機関などで15万冊無料配布する。1月10日に発売した「やるぞ!確定申告2003」は、昨年度版(4万本出荷)と同様、発売から順調に販売数を伸ばし、今年もヒット商品となりそうだ。「本格的な確定申告ムックを無償配布し、販売店などで確定申告に対する認知度をあげ、10万本の販売数を目指す」(佐々木英明取締役)方針だ。

 1999年度の国税庁調査によると、確定申告者数は約2000万人。今後は新証券税制など税制改革により、さらに申告者の数が増加すると見られている。同社では、これに合わせて確定申告ソフト市場も拡大していくと見ている。

「昨今の税制改革の方向からみても、税について知識がないと個人の不利益につながる時代になった。当社は2年前よりこの分野の先駆けとして、ヤフー!ファイナンス、ファイナンス@ニフティ、MSNなど大手プロバイダーサイトと提携し確定申告情報サイトを運営、製品を販売するだけではなく、税に対する情報、ノウハウをわかりやすく提供している」(佐々木取締役)

 しかし、個人で税金を申告する米国と異なり、日本では確定申告に対する知識、認知度が低い。同社では、「ユーザーや流通、販売店などで確定申告に対する認知度をアップしてもらう」ことを狙い、巻頭カラー128ページのムック本を作成。無料で配布している。

「ムック本では、21世紀の確定申告について取材した、NTTデータとマイクロソフトとの2大インタビュー記事から、実用面では、医療費控除、年金取得者、マイホームローンがある人など17のケースの申告を図解で説明。将来から実践まで書店で販売されているムックでは読めない内容」という。

 同社では、確定申告に興味をもつメーカー、販売店との提携も計画しており、「市場活性化に向けて、協力できるパートナーを増やしていきたい」としている。
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