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ディサークル 国産EIPとして認知度高まる 基幹業務ソフトとの連携強化

2003/02/10 19:12

週刊BCN 2003年02月10日vol.977掲載

 ディサークル(西岡毅代表取締役)は、拡販施策として社内ナレッジの共有を提供する「POWER EGG(パワーエッグ)ハッスル大作戦」を開始した。POWER EGGは、日本メーカー初のパッケージ型EIP(企業情報ポータル)ソフトで、2000年1月の発売以来、昨年12月末での累計納入実績は555社、8万1541ライセンスに達している。EIP市場はまだブーム前夜の状態にあるが、「投資対効果の高いシステムとして確実に認知されてきた。もう少しの努力で市場は本格的に開花する」(西岡代表取締役)として、認知度アップと拡販を強化する。

 ディサークルは三谷産業などの出資で設立され、「日本初のパッケージ型EIPソフト」をうたい文句に市場で存在感を高めている。

 前社長の須佐尚弘氏は健康上の理由で退任し、1月24日付で饗庭達也氏が三谷産業常務兼任で代表取締役会長に、代表取締役には西岡毅氏が就任した。社長職は空席にして外部からの招聘を検討している。

 1月29日には、第5回ディサークル・パートナーズ・コンファレンスを開催。02年度下期拡販施策として「POWER EGGハッスル大作戦」を展開することを明らかにした。

 今回のコンファレンスは、新体制のお披露目となった。饗庭会長は、「EIPの世界でオンリーワンでありたいという目標に向かって全力を挙げていく。現在の販売パートナーは62社だが、パートナーシップをさらに強力なものにするために、さまざまな施策を考えている。現在5種類の連携モデルが完成しているが、年内には20種類に増やし、部品として使えるアドオン・ライブラリーも現在の10システムから年内には50システムに増やしていく。新しいビジネスの創出に協力して当たって欲しい」とあいさつした。

 ソリューションでは基幹業務ソフトとの連携が簡単に図れ、双方のメリットがより生かせることから強化が可能で、オービックビジネスコンサルタント(OBC)の「勘定奉行」、ピー・シー・エー(PCA)の「PCA会計」などとはすでに連携を実現している。

 アドオン・ライブラリーは、各パーツのソフトを部品として登録することで開発スピードを上げるのが狙い。登録したライブラリーは共通のワークプレースとして利用できるようにしていく。また、自治体向けのビジネスにも本格的に参入していく意向で、POWER EGG自治体版をリリースする。

 西岡代表取締役によれば、これまでの累計導入社数とライセンスは555社、8万5541ライセンスに達した。昨年1年間では、139社、1万5216ライセンスの納入実績となった。傾向としてはオラクル版が41.2%、SQL版が29.7%、Java版が29.1%で、SQL版、Java版の比重が高まっている。

 さらに、「パートナーさんの声をもとに、販売する立場からの課題を抽出して、その解決策を『03ハッスル大作戦』として打ち出すことにした。より売りやすく、より儲かるビジネスモデルを確立していこう」(西岡代表取締役)という考えだ。
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