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サイボウズ 販売パートナー戦略を本格始動 「ガルーン」を基幹事業に成長へ

2003/02/17 19:12

週刊BCN 2003年02月17日vol.978掲載

 サイボウズ(高須賀宣代表取締役=写真)は、大規模向けポータル型グループウェア「サイボウズ ガルーン」の販売パートナー戦略を本格的に始動させた。ガルーンは企業のMIS(経営情報システム)担当者をターゲットとして、同社の認定を受けたパートナーからのみ販売する。現在、事業全体の10%程度の規模であるガルーンを、2003年度中に3分の1までに伸ばし、基幹事業に成長させる考えだ。

 パートナー体制は2つのランクに分かれ、1つは「サイボウズ ガルーン オフィシャル パートナー(CGOP)」で、事業所や代理店を多数持つ日立製作所や東芝ITソリューションなど、代理店育成を得意とする大手メーカー9社に限定して提携。CGOPは同社と直接のホットラインを持ち、商品の仕入れが可能だ。

 また、中堅のSI(システムインテグレータ)などを中心にしてガルーンの技術研修制度で認定した「サイボウズ ガルーン コンサルティング パートナー(CGCP)」制度も1月末に発足させ、既に13社が参加を表明した。03年度中には30―50社までに認定社を増やし、間接販売をより強化する。

 同社のパートナー戦略について高須賀代表取締役は、「さまざまな企業の既存システムとガルーンを組み合わせた新たなシステムをカスタマイズ(開発)する際のAPIを部分的に公開している。そのため、付加価値の高いシステムが構築できる」と、初心者でも簡単に導入できる同社のグループウェア「サイボウズAG」と違い、既存システムをパートナーが企業ユーザーの要求に応じて自由に改良できる点の有用性を強調している。

 ガルーンは昨年9月にリリースしたが、当初想定していた時期より発売が遅れた。予想以上に契約成立(クロージング)に時間がかかり、思うように導入数が伸びなかったのが理由だ。03年度はこれを教訓に、2月14日にはポータル機能を付加した新バージョン1.5の受注を開始し、パートナー戦略の強化と合わせ売上増を図る考えだ。今年1月には、パートナー効果が徐々に現われ、「今年1月は前月を大幅に上回る売上を達成した。今年度は昨年苦労した分を挽回したい」(高須賀代表取締役)としている。
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外部リンク

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