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米電話業界 「TA法」撤廃へ動き

2003/02/17 19:12

週刊BCN 2003年02月17日vol.978掲載

 旧ベル系電話会社(ILEC:Incumbent Local Exchange Carriers)が保有する回線設備を、新規参入電話会社(CLEC:Competitive Local Exchange Carriers)に公開を義務付けた1996年の法律(TA:Telecommunications Act)への反対勢力が、その規制撤廃に向けた活動を連邦通信委員会(FCC:Federal Communications Commision)に働きかけている。

 自由な企業間競争の育成を目指したTAのもつ綻びを糾弾し、1年前に施行されたTauzin-Dingell法(TD)をさらに推し進めることで、ILECが敷設を進めている光ファイバー回線をその規制対象から除外し、CLECがこれを利用できないようにすることがその究極の目標だとされる。

 ILECからの好条件による回線提供に甘えたことで、CLECの企業努力が削がれてきたとするTD勢力は、「TDの推進は、ILECによる市場の決定的再寡占化を積極的に後押しするだけに過ぎない」と主張するTA勢力を押さえ込むため、2月13日に予定されているFCCの政策発表に向けて熾烈なロビー活動を繰り広げている。
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